味噌汁を飲まない方がいい人の特徴とは?【管理栄養士が解説】
日本人の食に欠かせないお味噌汁。身体にとってうれしい効果がある反面、身体の状態や摂取する量、頻度によっては負担になる場合も。今回はお味噌汁の身体への効果や、気をつけたいポイント、身体に優しいおすすめのお味噌汁の作り方を管理栄養士が解説します。
お味噌汁の体への効果とは
お味噌汁には身体にとって嬉しい成分が含まれています。日本食品成分表2020年(八訂)より米みそ(淡色辛みそ)には大さじ1杯(18gあたり)33kcal、タンパク質2.3g、脂質1.1g、炭水化物3.9g、食物繊維0.9g、食塩相当量2.2gが含まれています。
たんぱく質
たんぱく質は、筋肉をはじめ、臓器、血液、皮膚、髪、歯、爪など、体のあらゆる組織をつくる材料になる栄養素です。お味噌汁に含まれる味噌のたんぱく質は体への吸収がされやすい良質なたんぱく源でもあります。
カリウム
カリウムは体内の余分な塩分の排出を助ける栄養素です。お味噌汁の具材の野菜類に多く含まれます。水溶性のため、お味噌汁にすると溶け出した成分を効率的に摂取できます。
プロバイオティクス、プレバイオティクス
味噌は発酵食品であり、プロバイオティクス(麹、酵母、乳酸菌)などの善玉菌とそれらのえさとなるプレバイオティクス(食物繊維、オリゴ糖)が含まれているため、お腹の調子を整える効果が期待できます。プロバイオティクス(麹、酵母、乳酸菌)は加熱に弱いため、火を止めてから味噌を加えるのがおすすめです。
注意が必要な身体の状態
身体にとって嬉しい働きが期待できるお味噌汁ですが、身体の状態によっては悪影響を及ぼす可能性もあります。
高血圧症
味噌汁に含まれる塩分には血圧を上げるリスクがあります。日本高血圧学会では食塩摂取量1日6g未満の目標を掲げています。通常のお味噌汁1杯の塩分は2g程度のため量や、頻度に気を付ける必要があります。
腎臓病
腎臓に疾病がある方も注意が必要です。お味噌汁はたんぱく質、カリウム、水分を含みます。疾病の段階によってはそれらの成分の摂取に制限があるため、注意が必要です。
減塩お味噌汁の作り方
適度な量であればお味噌汁は身体にとって良い影響を与える可能性があります。自宅で作れる管理栄養士おすすめの減塩お味噌汁の作り方を紹介します。こちらのレシピで作ると味噌を1人前で小さじ1の使用で塩分を0.7g程度に抑える事ができます。
材料
・にぼし出汁(1人前煮干し3~5尾、水120ml)
・具材(野菜、海藻、豆腐など)片手のひら1杯分
・味噌 (1人前 小さじ1(6g))
①煮干しは頭と腸をとり、水に30分〜半日つけておく。鍋にいれ、火にかける。沸騰したら弱火にして、5分ほど煮出し、煮干しを取り出す。
②具材を加えて火が通るまで加熱する。火を止めてから味噌を加える。
※出汁は塩分の入っていない出汁パックなどでも0Kです
※具材は野菜類の他に油揚げやきのこなど旨みのある食材を使用するとよりおいしくできあがります
まとめ
今日から、お味噌汁を飲む量や頻度を少しだけ意識してみませんか? ご自身の体調と向き合いながら、お味噌汁を上手に取り入れることで、より健康的な毎日を送れるはずです。
参考文献
日本食品標準成分表(八訂)
健康長寿ネット:
公益社団法人腸内細菌学会
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