知らずに肝臓を酷使している?飲みすぎる季節は注意「NG・OKなお酒との付き合い方」

 知らずに肝臓を酷使している?飲みすぎる季節は注意「NG・OKなお酒との付き合い方」
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歓送迎会などが重なる春はお酒を飲む機会が増えるという人も多いのではないでしょうか?そのため、ついつい気づいたら飲み過ぎてしまい、太ったり不調になったりした経験がある人も多いはず。そこで、今回は健康的なお酒との付き合い方についてご紹介します。

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あなたのその飲み方NGかも

連日お酒を大量に飲み続けたり、何も食べずにお酒だけを飲んだり、というような飲み方をしている人は、特に注意が必要です。肝臓でのアルコールの無毒化がキャパオーバーになってしまい、肝臓に負担がかかることで、肝障害を引き起こすリスクが高まります。また、楽しい雰囲気に飲まれて一気に飲みをすると、急激に血中アルコール濃度が上がってしまい、急性アルコール中毒を引き起こしたり、脂肪の蓄積により肥満になったりも。

適度な飲酒は逆に健康によい?

「アルコール=体によくない」と思われがちですが、実は、節度ある適度な飲酒は、食欲増進や疲労回復、リラックス効果など嬉しい作用が期待できます。「健康日本21(厚生労働省)」では、1日平均純アルコール量で20g程度(女性の場合は約半分)と言われています。そのため、下記を参考にすると良いでしょう。

飲み会
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ビール:500ml缶1本、日本酒:1合、焼酎(25%):グラス1/2杯、ワイン:グラス2杯弱、ウイスキー:ダブル1杯、チューハイ(7%):350ml缶1本

取り入れたいお酒との付き合い方3選

お酒だけで飲まない

基本的にお酒は小腸で吸収されて血液に取り込まれますが、一部は胃でも吸収されます。空腹時の飲酒はアルコールの吸収スピードが早まるだけでなく、特にアルコール度数の高いお酒は胃には刺激が強く、粘膜が荒れてしまう原因にもなります。そのため、胃や肝臓への負担を減らすためにも、アルコールの分解を促すビタミンB1を豊富に含む豚肉や大豆製品、食物繊維が豊富な野菜や海藻類などを一緒に食べることを心がけましょう。

お酒と食事
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また、水も一緒に飲むこともおすすめです。血中のアルコール濃度を薄めることで酔うスピードを緩めたり、胃腸や肝臓にかかる負担が減ったり、飲み過ぎ防止だったり、脱水症状を防いだり、いろいろな作用が期待できます。

休肝日をつくる

休肝日
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アルコールを分解するのに働く肝臓は、自覚症状が出にくく、気づかないうちに病気が進行してしまっていることが多い沈黙の臓器と呼ばれています。そのため、毎日の飲酒や多量飲酒では、肝臓を酷使しがちです。そこで、常に働き続けている肝臓に休暇を与える休肝日をつくることはおすすめです。

ゆっくり飲む

楽しい飲み会の席では、周りの雰囲気に影響を受けて、つい一気飲みや飲酒ペースが早くなることが多いです。しかし、血中アルコール濃度が急激に上がると、肝臓だけでなく体にとっても負担がかかります。そのため、ゆっくり飲むことを意識することからスタートしましょう。

上手に付き合ってお酒を楽しもう

お酒と上手に付き合えば、決して悪いものではありません。お酒好きにとって、お酒を断つことは苦痛だと思うので、健康に楽しくお酒を楽しめる自分なりの付き合い方を見つけてみてくださいね。

お酒の乾杯
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【参考文献】

文部科学省 | 日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年

厚生労働省|e-ヘルスネット

厚生労働省|健康21(アルコール)

ライター/管理栄養士 亀崎智子
管理栄養士×セラピスト(野菜ソムリエ・中級食品診断士 )。食に関する講演や記事執筆・監修、体の本来の機能を取り戻すお手伝いをする整体のセラピストとして、家族丸ごと体の内と外にゆとりをつくるサポートを行っている。また、満月の日に、乾物と塩で作るふりかけと即席スープの素の製造販売も行っています。インスタグラム:kamegohan0528
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