「彩りで買った絹さやが余ってしまった…」余った絹さやをおいしく食べきる方法|管理栄養士が伝授
絹さやが余ってしまったことはありませんか?また、彩りのための添え物といったイメージも強く、あまり必要性を感じずに購入を迷ってしまうこともあるかもしれません。 絹さやのもつパワーや使い方を知って、絹さやをどんどん活用してみませんか。
絹さやの仲間と栄養
絹さやは数多くあるエンドウ豆類の一種です。エンドウ豆は実を食べるもの、サヤと実を食べるもの、芽を食べるものに分かれており、絹さやは、スナップエンドウなどと同じサヤと実を食べる種類に属しています。ちなみに、実を食べるものは、成熟して乾燥させた赤エンドウ豆や青エンドウ豆、完熟する前のやわらかい状態で収穫するグリンピースやうすいエンドウが知られています。また、芽を食べるものには豆苗があります。
成長度合いや種類によってさまざまな食べ方ができるエンドウ豆類には、ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンK、葉酸が含まれていますが、含んでいる栄養素の種類や量には違いがあります。主にサヤの部分には免疫力を高める効果が期待できるといわれるビタミンCや抗酸化作用の強いβ-カロテンも豊富に含む傾向にあります。一方でビタミンB1はグリンピースよりも少ないなど、栄養の含有量は異なっています。豆の部分には、たんぱく質やアミノ酸も豊富です。
絹さやは添え物だけじゃない!絹さやをメインにできるおすすめの食べ方
薄くてやわらかい絹さやは、調理時間が短くても2枚のさやの間にだしや調味料などのおいしさを吸い込むことができるため、短時間調理の副菜や汁物などにおすすめです。特に、さっと火の通る卵との相性が抜群。ふんわりと仕上げる卵とじやかきたま汁などは、絹さやのグリーンと卵のイエローが色鮮やかに食卓を華やかにしてくれます。また、シャキシャキ食感を活かして千切りにして油で炒めるきんぴらにすれば、脂溶性の特性のあるβ-カロテンの吸収も高まります。
栄養素を損なわない保存方法
絹さやは冷蔵庫で保存していても2日ほどで傷み始めてしまうため、しばらく使わないときには下ゆでをしてから冷凍保存するようにしましょう。ガクと筋を取り、1分ほど熱湯でゆでてざるに取り上げます。冷水にさっととってからキッチンペーパーで水分をとり、重ならないようにラップに並べてから冷凍用の保存袋に入れておくと1か月ほど冷凍保存できます。自然解凍ではなくさっと電子レンジ加熱や加熱調理にそのまま入れて使いましょう。
参照:
「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
「やさい(幻冬舎)」
ライター/大槻万須美
管理栄養士・フードスタイリスト・腸内ケアフードアドバイザー。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、離乳食講座などの料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。
Instagram:@tsukiko_shoku_mind
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