選び方、調理法でアクや苦みは軽減できる!疲労回復や精神安定作用のある【セロリ】上手な活用法
セロリはサラダだけでなくスープなど煮込み料理のアクセントや風味付けに利用されている香味野菜ですが、独特の香り成分をもち、そんなセロリの香りや苦味が苦手、という声もよく聞かれます。セロリ独特な風味をやわらげ、セロリが苦手な人にもセロリのパワーを活用する方法をご紹介します。
セロリの栄養素は?セロリの香り成分のひみつ
セロリは、紀元前からヨーロッパ全域に自生しており、古代ギリシャ、ローマ時代には、香料や、整腸剤・強壮剤などの薬用、さらには魔除けとしても利用され、疲労回復や精神安定作用などの効能により珍重されてきた歴史があります。
セロリには、食物繊維やビタミンE、ビタミンB群、ビタミンCなどのほか、ビタミンKやカルシウム、マグネシウムなども含まれています。特に葉の部分は、β-カロテンやビタミン・ミネラルが豊富。葉に含まれるβ-カロテンは茎の2倍ともいわれます。セロリの香り成分である、「セダノリッド」、「セネリン」、「アピイン」や「ブチルフタリド」という独特の香り成分は特に葉の部分に多く含まれており、イライラやストレスを鎮める効果があるといわれています。
苦手な人は白色タイプのセロリを選ぼう
セロリには白色タイプと緑色のタイプがあり、緑色タイプはやわらかい反面香りもアクも強いことが多いです。セロリが苦手な人には、生食にも向いているアクの少ない白色タイプの方が食べやすく感じるようですよ。
セロリの苦味を和らげる調理法
カレー粉や唐辛子などの辛味成分や、お酢やトマトなどの酸味の強い調味料、砂糖などの甘みやうまみ成分は、苦味の感じ方を打ち消す作用があります。それらの調味料を使って濃い目に味付けしてみるのはいかがでしょうか。また、薄切りやみじん切りなど細かくする方法も有効です。みじん切りにしてごま油で炒めて、しょうゆやみりんなどで炒り、ごまやじゃこ、鰹節などと合わせて佃煮にするとごはんのお供にも。油を使うことでコーティングされ、苦味を感じにくくする作用もあるといわれています。水でさらすと独特の香りを和らげることができますが、水溶性の栄養素が流れ出てしまうため、さらす時間は短めに。それでも苦味が気になるときには、下ゆでして水にさらしてから味付けするごま和えやお浸しも試してみては。
セロリの葉は、洋風煮込みの風味付けとして欠かせないブーケガルニの定番材料として使うこともおすすめですよ。栄養成分がスープに溶け出しているため、スープで栄養を摂るという方法でもいいですね。
栄養価の高いセロリの苦味を和らげる方法やセロリが苦手な人でもセロリのパワーを活用できる方法をお伝えしました。ぜひチャレンジしてみてくださいね。
参照:
「やさい(幻冬舎)」
ライター/大槻万須美
管理栄養士・フードスタイリスト・腸内ケアフードアドバイザー。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、離乳食講座などの料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。
Instagram:@tsukiko_shoku_mind
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