【胃がもたれる時】「じゃがいものポタージュ」or「セロリのマリネ」どちらがおすすめ?栄養士が解説
胃が重い、食欲が沸かない、そのように感じることはありませんか?特に今の時期は新生活が始まって少し落ち着いた頃。疲れやストレスが溜まりやすい時期かもしれません。そんな時、どのようなものを食べたらいいのでしょうか?詳しくみていきましょう。
胃もたれの原因とは?
そもそも胃もたれとは、食べたものが胃にとどまることで、胃が重く感じる症状のこと。健康な胃は「蠕動運動」「胃酸の分泌」「胃粘膜の保護」がうまく働き、食べたものを一定の時間で消化することができます。しかし様々な要因で胃の機能がうまく働かなくなると、消化できず胃もたれを起こしてしまうのです。
①ストレス
心身にストレスがかかると交感神経が優位になります。すると血管が縮んで血行不良を起こし、胃の働きが悪くなります。胃液の分泌も減り、蠕動運動も弱まるのでうまく食べ物を消化できず、胃もたれを起こします。また胃酸から胃粘膜を保護するバリア機能が弱まるので、少しの刺激で胃に炎症を起こしやすくなります。
②加齢
年を重ねると蠕動運動が弱まることで食べ物を消化して小腸へ送り出す働きが弱まります。また胃酸の分泌量が減ることで消化に時間がかかってしまいます。
③食べ過ぎ飲み過ぎ
暴飲暴食をすると消化すべきものが胃の許容量を超えてしまう為、胃がうまく働かずに胃もたれを起こします。また大量にアルコールを飲むと、胃粘膜の保護がうまく働かず、胃を荒らしてしまう原因に。脂っこいものも消化に時間がかかる為、胃もたれの原因になります。
胃もたれの時の食事のポイント
では胃もたれをしている時、じゃがいものポタージュとセロリのマリネ、どちらがおすすめなのでしょうか?
正解はじゃがいものポタージュです。
胃もたれをしている時は、セロリのマリネのようなさっぱりしたものを食べたくなりますよね。しかし生野菜で特にセロリのような繊維質なものは、消化に時間がかかり胃の負担になりがちに。またセロリのマリネによく入っているタコやイカは繊維がかたく、消化の悪い食べ物です。冷たい食べ物をたくさん食べると、胃の血行が悪くなり胃の働きも弱まってしまいます。
できればじゃがいものポタージュのような温かくて消化に優しいものがおすすめ。ポタージュは繊維をすりつぶし、煮込んでいる為、消化に優しい料理です。ただしポタージュを作る際、生クリームやバターを大量に使うと脂質が多くなり、胃の負担になってしまうので注意。油は控えるようにしましょう。
<参考>
栄養素図鑑と食べ方テク(朝日新聞出版)
第一三共ヘルスケア 胃もたれの原因
LION 胃もたれはなぜ起こる?原因・症状に合わせた対処法を解説
AUTHOR
和田 梓
管理栄養士。これまでヘルスケアIT企業にて、ダイエット・糖尿病・IBD・CKDなど、幅広い悩みに向けたレシピ開発を100件以上行う。その他、記事執筆、WEBページの企画・編集、保健指導などに従事。ハーブやスパイスを使った創作家庭料理が得意。
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