新年を前に立ち止まることの意義|ケン・ハラクマさんのメッセージ

 新年を前に立ち止まることの意義―ケン・ハラクマさんのメッセージ
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日本を代表するヨガ指導者であるケン・ハラクマ先生がすべてのヨギに贈る、心温まる言葉のギフト。今回は、年末という時間をどう過ごすのかお話を伺いました。

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早いもので今年も残りわずかとなりました。みなさんは年始に立てた目標を達成して充実感を味わっていますか? それとも世の中の不安定な空気感も手伝い、心配や焦りを感じて過ごしていますか?

年始までの時期は、人生設計を立てるうえでの休憩地点。気持ちに焦りがある人も駆け足のまま走り抜けるのではなく、一度足を止めて自分自身の生活を見つめ直してみましょう。

立ち止まる時間を過ごすのにおすすめなのは、公園や神社など空気が澄んだ静かな場所です。私もスケジュールが詰まってくると、旅先で静かな場所を探して一人になり、自己調整の時間をよく作っていました。緩やかな時間の流れを感じる場所に身を置き、1年を回想し来年の計画を思い描いてください。

新年を前に立ち止まることの意義
(Photo by PIXTA)

過去を振り返る時は、家庭、仕事、私生活での人間関係や仕事の成果、時間の使い方、経済的な満足度などを考えてみます。体を酷使してきた人は、体調管理や食生活の反省点を探ってみましょう。また、生活パターンを見つめ直していくと、忙しさを嘆いていたものの、忙しくしていたのは実は自分自身だと気づくかもしれません。答えを出そうとするより状況を確認し、反省点や充実感を味わうことでアイデアや感謝が生まれ、よりよいステップにつながります。

過去を振り返るにあたっては、過去と現在は別々の点ではなく線の上に存在し、過去の継続の先に今があることを覚えておいて。過去に対する評価は、自分の今の状態が教えてくれます。今が充実していれば、努力を積んできた自分を褒めてあげて。今に息苦しさを覚えるなら無理が続いていたのかもしれません。息苦しさの原因を探り、自分らしく生きる方向を探しましょう。

来年の計画を考える時は、もう少し現状維持を続けてチャンスを待つのか、来年こそ次のステージを目指すのか、それともまったく別の世界に飛び込むのか。進むべき道をじっくりと見極めるチャンスです。

悔いを残さず1年を終え、希望を持って新しい年を迎えるため、心を整える貴重な期間としてこの時期を有効活用してください。そして、これからもヨガの練習と1日5分の瞑想を毎日の習慣にして、体と心をいたわる時間を作ってください。来年も笑顔でお会いしましょう!

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yoga Journal日本版Vol.50掲載



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