【きび砂糖】と【三温糖】同じ色だけど何が違うの?管理栄養士のおすすめは?

 【きび砂糖】と【三温糖】同じ色だけど何が違うの?管理栄養士のおすすめは?
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茶色い砂糖はなんとなく体に優しいイメージがありますよね。お店でよく目にするきび砂糖と三温糖。どちらも見た目は同じようですが、成分や栄養価に違いはあるのでしょうか。砂糖の体への働き、管理栄養士のおすすめも合わせて解説します。

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砂糖は体の中でどう働くの?

砂糖は体内に取り込まれると、果糖とブドウ糖に分解されて、私たちが活動する為のエネルギー源として利用されます。ブドウ糖は体内の様々な臓器の他、脳のエネルギー源としても欠かすことができません。食事から摂取した糖質の一部は、グリコーゲンとして体内に蓄えられます。糖の摂取量が減ると、グリコーゲンが分解されてエネルギー源として使われます。その際筋肉量が減ってしまうため、健康には適切な糖の摂取はとても大切です。また、砂糖にはリラックス効果があります。脳内の神経物質に働きかけ、セロトニンという精神安定作用のある物質が作られます。疲れた時に甘いものを食べると元気が出たり、リフレッシュできるのはこのためです。

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きび砂糖と三温糖の違い

まず、よく目にする白い砂糖には、上白糖やグラニュー糖があります。これらは原料のサトウキビやてん菜に含まれる糖蜜を取り除いて、結晶化させたものです。きび砂糖は糖蜜が残っているため、カリウムやカルシウム、マグネシウムなどを含み、精製度合いが低いため薄い茶色をしています。一方、三温糖は、上白糖やグラニュー糖を生成する際に残った糖蜜を原料として、それを煮詰めて結晶化させたもの。名前の由来は砂糖の汁を三度煮詰めて作るという意味です。糖蜜には色素が含まれているため薄茶色をしています。

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おすすめはどっち?

三温糖はコクがある甘みが特徴ですが、ミネラルなどの栄養素はほとんど含まれていません。また、カラメル色素が添加されている製品もあります。カラメル色素は原料に発がん性のある物質が含まれている可能性があるため、よく成分を確認し、入っていないものを購入しましょう。一方で、きび砂糖には添加物が含まれていないため安心して使うことができます。ミネラルも豊富に含まれているため、普段使用するならきび砂糖がおすすめです。上白糖よりもコクがあるので、煮物や照り焼きなど和食に向いていますよ。

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まとめ

きび砂糖と三温糖の違いについてご説明しました。見た目はほとんど同じでも、作り方や成分に違いがあることがわかりましたね。私たちの身体に身近な砂糖だからこそ、どれを選択するか一度考えてみてはいかがでしょうか。

参考文献:農林水産省/砂糖あれこれ 
     農畜産業復興機構/砂糖をめぐる情勢について
     40代から食べるなら、どっち?/渡辺雄二

ライター:やなぎかおり
     特別養護老人ホームにて介護食の大量調理や栄養士業務を経験。働きながら管理栄養士の資格を取得。その後、中学校給食センターにて献立作成、給食管理、食育授業に携わる。結婚、出産を経て、ヘルスケア栄養指導士の資格を取得。子育てをしながら栄養に関する記事執筆を行っている。

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