筋トレ後には何を食べたらよい? 管理栄養士が教える「筋肉を修復するおやつ」3選
筋トレをがんばった後の「疲労回復おやつ」には、栄養たっぷりの一品がおすすめ。筋肉の修復やエネルギー補給に役立つ成分が豊富に含む食材をチョイスして、シンプルで美味しく、バランスも良い組み合わせのおやつをご紹介します。筋トレ後のご褒美にぴったりです。
3つのおすすめ食材
ヨーグルト:筋肉回復に欠かせないたんぱく質と乳酸菌
ヨーグルトは高たんぱくでありながら低カロリーで、優れた食品です。たんぱく質は100g中に3.6gで同量の牛乳は3.3gと牛乳よりも含有量は多めです。筋トレ後には、特に筋肉の修復を助けるたんぱく質が重要です。ヨーグルトにはカゼインとホエイの2種類のたんぱく質が含まれており、筋肉の合成を促進してくれます。また、ブルガリア菌に代表される乳酸菌も豊富です。乳酸菌は腸内環境を整える善玉菌であると同時に、免疫力アップにも役立ちます。
ナッツ:良質なオイルとビタミンで効率よくエネルギー補給
ナッツには、アーモンドやクルミ、カシューナッツなど種類が多く、それぞれに栄養が詰まっています。特に筋トレ後は、ビタミンEやミネラルが豊富なアーモンドやクルミがおすすめです。アーモンドは1粒あたり約0.3mg、100gあたり30.0mgのビタミンEが含まれています。これはゴマの約300倍、ピーナッツの約3倍の含有量です。ビタミンEは抗酸化作用があり、筋トレ後の炎症や疲労回復を助けてくれるのです。さらに、ナッツにはオレイン酸、リノール酸などの良質な脂質が含まれており、長時間にわたってエネルギーを補給してくれるので、満足感が持続しやすいのも嬉しいポイント。
アガベシロップ:自然の甘さで糖質補給と疲れのリカバー
アガベシロップは、低GI(グリセミック・インデックス)の天然甘味料として近年注目されています。筋トレ後には糖質の補給も必要ですが、血糖値の急上昇はNG。
アガベシロップは低GI特性により、血糖値の急上昇を避けつつエネルギーを補給できます。アガベシロップのGI値は21で白砂糖は109です。また、甘さもしっかりしているのに少量で満足感を得られるため、適度に甘みをプラスするのにぴったりです。アガベシロップは果糖が約80%、ショ糖(砂糖)が約1.3%含まれている天然甘味料です。果糖はショ糖に比べて約1.5倍の甘さがあり、低温で使うとより甘みを強く感じることができます。また、アガベシロップには水溶性食物繊維のイヌリンも含まれており、腸内で善玉菌のエサにもなります。
おすすめの食べ方
3つのおすすめ食材を使った「ヨーグルト+ナッツ+アガベシロップ」おやつは、簡単に作れます。まず、お好みのプレーンヨーグルトに少量のアガベシロップをかけ、上に砕いたナッツをトッピングするだけで完成。ナッツの種類や量はお好みでアレンジが可能ですので、バリエーションも豊富。果物をトッピングするのもおすすめ。筋トレ後のおやつだけでなく朝食や間食にも最適で、忙しい日の栄養補給にもぴったりです。
筋トレ後の栄養補給はトレーニング成果を最大限に引き出すためにも重要です。おいしくて栄養バランスの良いこのおやつを、ぜひ一度お試しください!
<参考>
文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
AUTHOR
亘美玲
管理栄養士。病院栄養士を7年経験後、食品会社で約15年間メディカルサプリメントや機能性表示食品の商品開発責任者として従事。 2児の母で、自身の妊娠と出産、離乳食作りの経験から母子栄養の研究を重ね、 産前産後ママの栄養サポート、栄養相談、料理教室、レシピ提案、執筆、栄養学講座の活動を行っている。 離乳食や調理の基本についてSNSでも発信をしている。
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