豆腐が糖尿病予防に良い?管理栄養士が「豆腐」を勧めたい理由とは

 豆腐が糖尿病予防に良い?管理栄養士が「豆腐」を勧めたい理由とは
Adobe Stock

糖尿病は、血糖値を下げる「インスリン」というホルモンの調節がうまくいかないことで発症する疾患です。日本では後天的に発症する2型糖尿病患者が増えており、今後も増え続けると予想されています。予防するには適切な食事管理と生活習慣の改善が重要です。 今、豆腐が糖尿病予防において非常に有用性が高い食品として注目されています。今回はなぜ糖尿病予防に良いのかを、豆腐の栄養素や特徴を挙げながら詳しく解説します。

広告

豆腐の栄養成分

豆腐は大豆を原料としています。大豆には豊富な栄養素が含まれていますが、大豆を毎日食事に取り入れるのは難しいですよね。豆腐であれば、大豆の栄養素を手軽に補うことが可能です。以下に、豆腐の栄養素での特徴をまとめてみました。

高タンパク質

豆腐は肉や魚にも劣らない程、良質なタンパク質を豊富に含んでいます。タンパク質は筋肉の維持や代謝の活性化をサポートするには欠かせない栄養素です。摂取した栄養素やカロリーを十分に代謝できるように、タンパク質を補い筋肉を増強させることは、糖尿病予防に役立ちます。

低カロリー

豆腐は低カロリーです。絹豆腐は100gあたり56kcal、木綿豆腐は73kcalです。例えばカロリーを抑えたいときに肉の量を減らして豆腐を活用すると摂取カロリーが減り、糖尿病の予防になります。

低糖質

豆腐は糖質が少ないです。ごはんやパンの量を減らし、冷や奴を一品加えると全体の食べる重量を変えずに低糖質に抑えられます。特に木綿豆腐は食べ応えがあって満足感を得やすいため、糖尿病予防のメニュー作りに役立ちます。

ビタミンB群・ミネラル

豆腐にはビタミンB群が含まれています。ビタミンB群は糖代謝に関わっており、しっかりと補給することでスムーズに糖代謝ができます。

また、その他にカルシウム、鉄分、マグネシウムなどのミネラルも多く含まれています。ミネラルはインスリンの糖代謝をサポートするので、糖尿病予防では積極的にミネラルを摂ることが大切です。

豆腐
photo by Adobe Stock

血糖値のコントロールに役立つ豆腐の特性

糖尿病予防には血糖値のコントロールが重要です。次に、豆腐の摂取が血糖コントロールにおいてどのような役割があるのかをまとめました。

低GI食品で血糖値の急上昇を防ぐ

豆腐はグリセミックインデックス(GI)が低い食品です。GIとは摂取してから血糖値がどれくらいの速さで上昇するかを数値化したものであり、豆腐は摂取しても血糖値が急上昇しにくい食品と言えます。

血糖値の急上昇はインスリンの大量分泌に繋がり、糖尿病のリスクを上げます。低GI食品の豆腐は血糖値を安定させることでインスリンの分泌を穏やかにし、糖尿病予防に活用できます。

食物繊維で血糖コントロール

豆腐には、多くはないものの食物繊維が含まれています。食物繊維は腸内環境を整えるイメージがありますが、実は血糖コントロールにも役立ちます。

食事の最初に食べることで、食事全体の血糖値の急上昇を抑えられます。糖尿病予防には食べる順番も気をつけたいポイントです。食物繊維が多い豆腐や野菜、海藻などを始めに摂取し、次に肉や魚、最後に糖質が多いごはんやパンなどの主食を食べると血糖値が急上昇しにくいです。

まとめ

豆腐は糖尿病予防に役立つ食品の一つです。高タンパク質で低糖質・低カロリー・低GIという特性を持ち、血糖値のコントロールをサポートします。

毎日の食事に豆腐を取り入れることで、糖尿病のリスク減少が期待できます。ぜひ、日々の食生活に豆腐を活用してバランスの取れた食事を心がけましょう

参考:

・食品データベース -文部科学省

・日本人の食事摂取基準(2020 年版) -厚生労働省

広告

AUTHOR

たちばなかやの

たちばなかやの

病院・保育園にて経験を積んだ後に独立。大豆・グルテンフリー・プラントベース食品の知識に特化した管理栄養士として現在はコラム執筆、レシピ開発、セミナー講演の他、自身でケータリング弁当屋を主催するなど精力的に活動している。



RELATED関連記事

Galleryこの記事の画像/動画一覧

豆腐