〈ダイエットの落とし穴〉低カロリー食材「高野豆腐」を食べるときの注意点
高野豆腐は低カロリーのため、ダイエット中にも人気の食材です。本記事では、高野豆腐をダイエット中に食事に取り入れる際の注意点について解説します。
高野豆腐の特徴
高野豆腐は豆腐を凍結、熟成、乾燥をすることでできる食品です。発祥は鎌倉時代まで遡るともいわれています。似た食材名に凍り豆腐がありますが、高野山で生まれた高野豆腐と、信州や東北地方の農村地帯で生まれた凍豆腐(しみどうふ)の2種類をあわせて現代では「凍り豆腐」と呼んでいます。食品成分表に記載があるのも「凍り豆腐」です。
高野豆腐は水戻しした状態で100gあたり104kcal、糖質量(単糖当量)は0.1gとヘルシーな食材です。たんぱく質は10.7g含まれます。木綿豆腐のたんぱく質量は100gあたり7gのため、高野豆腐の方がより高たんぱく食品といえるでしょう。
注意点①塩分・糖分の摂り過ぎ
高野豆腐は含め煮が代表格の料理でおいしいですが、醤油や砂糖、みりんといった調味料をたくさん使うことで塩分や糖分が多くなりがちです。糖分のみならず、塩分はむくみにつながりやすいことから、ダイエット中は普段以上に注意しましょう。味付けはだしの旨味を活用したり、減塩醤油を選んだりするとよいでしょう。
注意点②食事バランスに気をつける
高野豆腐はたんぱく質が豊富で低カロリーな食材の代表格です。しかしダイエット中だからといって主食を抜くのは禁物です。置き換えダイエットとして高野豆腐のおかずのみにすることはせず、主食や野菜とあわせるようにしましょう。
近年大豆ミートの商品が多数販売されていますが、高野豆腐は元祖大豆ミートともいえます。高野豆腐もお肉の代わりとして、唐揚げや肉そぼろ風にアレンジすることが可能です。肉類よりも脂質を抑えられるため、ヘルシーにすることができます。
注意点③食べ過ぎに気をつける
前述のとおり高野豆腐は高たんぱく・低糖質な食材ですが、カロリーがとても低いかというと実はそうではありません。100gあたり高野豆腐は104kcalであるのに対し、木綿豆腐は73kcal、絹ごし豆腐は56kcalです。ただし木綿豆腐や絹ごし豆腐と比べ、高野豆腐はぎゅっと凝縮された噛み応えある食材であり、少量で満足度が高いともいえます。高野豆腐をダイエット中の食事に取り入れる際は、ヘルシーなイメージだからといって食べ過ぎないよう気をつけましょう。
本記事では、高野豆腐の特徴やダイエットにおける注意点を3つ挙げました。高野豆腐は高たんぱく・低糖質であるため、上手に活用すればダイエットに役立てることができます。よく噛んで食べればさらにダイエット効果もアップするため、ぜひ試してみてください。
〈参考文献〉
農林水産省|凍り豆腐(こおりどうふ)について教えてください。
文部科学省|食品成分データベース|豆類/だいず/[豆腐・油揚げ類]/凍り豆腐/水煮
文部科学省|食品成分データベース|豆類/だいず/[豆腐・油揚げ類]/木綿豆腐
AUTHOR
栗城智子
大学卒業後、食品メーカーにて商品開発や品質保証の業務に従事し、管理栄養士を取得。特定保健指導やドラッグストア勤務において、人々の食事や健康、サプリメントに関する悩みに寄り添う。上記資格のほかフードスペシャリスト、離乳食・妊産婦食アドバイザー、日本化粧品検定1級、アロマテラピーアドバイザーなどの資格を保有。食と健康について学びを続けている。現在は子育てをしながら管理栄養士ライターとして執筆や商品監修に携わる。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く