〈ダイエットの落とし穴〉低カロリー食材「こんにゃく」を取り入れるときの注意点は?管理栄養士が解説
こんにゃくは低カロリーのため、ダイエット中にも人気の食材です。本記事では、こんにゃくをダイエット中に食事に取り入れる際の注意点について解説します。
こんにゃくの特徴
こんにゃくは100gあたり5kcalと非常にカロリーの少ない食品です。また、不溶性食物繊維を2.1gと豊富に含むことから、お通じが良くなることも期待できます。ぷるぷるとした独特の食感があることからしっかり噛む必要があるため、満腹感を得られやすいことも特徴です。また、しらたき(糸こんにゃく)も100gあたり7kcalと低カロリーです。
注意点①食物繊維の摂り過ぎによる胃腸の負担
市販のこんにゃくゼリーの説明書きに「食べ過ぎによりおなかがゆるくなることがあります」といった文言を見たことがある方も多いのではないでしょうか。食物繊維は適切に摂取すれば整腸作用といえますが、摂り過ぎた場合は胃腸の負担にもつながります。よってこんにゃくばかりを食べ続けるのは避けましょう。
注意点②塩分の摂り過ぎ
こんにゃく自体に味がないため、こんにゃくを使った甘辛煮などは味付けがしっかりめになるため塩分が多くなりがちです。よって薄味を心がけるだけでなく、煮物であれば鶏肉と野菜と合わせるなどの工夫をするようにしましょう。しらたきを炒め物やスープにプラスするのもおすすめです。
注意点③栄養バランスの偏り
こんにゃくにはこんにゃく米やこんにゃく麺など、さまざまな主食の置き換えダイエット用の市販品も多数あります。これらはカロリーカットに役立つ食品ではありますが、毎食や長期的に使用した場合、エネルギー不足による不調が起きる可能性があります。どの食品にもいえることですが、極端に摂取エネルギーを減らしたり同じものを食べ続けたりすることは効果的なダイエットとはいえません。こんにゃく米はご飯に混ぜ込んで使用する、こんにゃく麺の置き換えは1日1食までにするなど、1アイテムに偏らない食生活を心がけましょう。また、たんぱく質食材や野菜もプラスし、アレンジを楽しみながら栄養バランスを整えるようにしましょう。
まとめ
本記事ではダイエット中にこんにゃくを食べる際の注意点について解説しました。こんにゃくを食べる際に気をつけたい点はいくつかあるものの、カロリーをオフしながら満腹感を得られやすく、ダイエットに向く食材といえます。こんにゃくをおかずに取り入れるなどしながら、よく噛んで食べることでダイエットをより効果的なものにしていきましょう。
〈参考文献〉
文部科学省|食品成分データベース|いも及びでん粉類/<いも類>/こんにゃく/板こんにゃく/精粉こんにゃく
文部科学省|食品成分データベース|いも及びでん粉類/<いも類>/こんにゃく/しらたき
厚生労働省|e-ヘルスネット|食物繊維
厚生労働省|e-ヘルスネット|便秘と食習慣
厚生労働省|e-ヘルスネット|ダイエット
AUTHOR
栗城智子
大学卒業後、食品メーカーにて商品開発や品質保証の業務に従事し、管理栄養士を取得。特定保健指導やドラッグストア勤務において、人々の食事や健康、サプリメントに関する悩みに寄り添う。上記資格のほかフードスペシャリスト、離乳食・妊産婦食アドバイザー、日本化粧品検定1級、アロマテラピーアドバイザーなどの資格を保有。食と健康について学びを続けている。現在は子育てをしながら管理栄養士ライターとして執筆や商品監修に携わる。
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