【生産者に聞いた】意外と知られていない!美味しいキャベツの見分け方、切り方、調理法、保存法
健康を意識した食事をしている人でしたら、毎日手に取る人も多い野菜や果物。なるべくおいしく、そして忙しい日々の中で、ラクに調理や保存ができたら嬉しいですよね。産地直販サイト「食べチョク」が上梓した『生産者さんだから知っている そのままおいしい野菜の食べ方』(ダイヤモンド社)では、250軒以上の生産者さんに聞いた、手間をかけずにおいしく食べるコツや、長持ちさせる保存方法、品目品種など野菜や果物を楽しむための情報が詰まっています。本書より「キャベツ」について抜粋してご紹介します。
キャベツ:主役にも名脇役にもなってまるごと食べられる! 時期による違いも楽しい
ロールキャベツのような主役にも、揚げ物に添えてあるせん切りのような名脇役にもなれるキャベツ。アブラナ科に属し、じつは白菜や小松菜、ブロッコリーなどの仲間です。通年手に入る野菜ですが、時期によって質感が異なり、春にはやわら かくてみずみずしく、冬には固くしっかり とした食感になります。食べられない部位 はなく、つい捨ててしまいがちな外葉、そ して最も甘みのある芯まで食べ尽くしましょう。ちなみにキャベツのせん切りも、食べ方によっては堂々の主役になれますよ。
◾️ここも捨てないで!
芯には甘みがあるので、こまかくするなどして料理に 加えて。一番外の葉も食べられるので活用を。
◾️せん切りは・・・
ふんふわ感を出したいときは繊維を断って、シャキシャキさせたいときは 繊維に沿って切って。水にさらすとシャキッと感がアップします。
◾️旬
大きく分けて年に回の収穫時期があり、 1年中出回っています。 4〜6月に出回るものはいわゆる春キャベツで、6〜10月の夏キャベツには長野県や北海道などの冷涼地で作られるものが多く、 11〜翌3月に収穫されるものは冬キャベツと呼ばれます。
◾️見分け方
夏や冬に出回るキャベツは、巻きがしっかりとしていて外葉の緑が濃く、
持ってみるとずっしりと重いものが美味。春キャベツは反対に、巻きがゆるやかで軽いものを選びましょう。
こんなふうに食べてます! そのままおいしい食べ方
チーズと一緒にこんがり焼いて
半分に切ったキャベツをサッと焼 いたら、チーズと一緒にこんがりするまで焼きつけます。仕上げに カリカリベーコンを散らすと最高!
せん切りを鍋にたっぷり加えて
鍋の具といえば白菜ですが、せん切りキャベツをたっぷり加えてみてください。だし汁にサッとくぐらせて、ポン酢醤油をつけて食べるだけでも美味。
旬ごとの味の特徴
・冬キャベツ
葉は固くて厚く、巻きもしっかりしています。煮くずれしにくく、煮物や汁物など加熱料理向きです。
・夏キャベツ
巻きはしっかりめで厚みがありながら、みずみずしさ もあるバランス型。高原キャベツが代表的です。
・春キャベツ
巻きがゆるく、葉は薄くて やわらかいのが特徴。みずみずしさもあり、サラダなどの生食に向いています。
キャベツの仲間
じつはあれもこれも キャベツの仲間。個性があります。
・グリーンボール
楕円形であるキャベツに対 し、ボールのような丸形を しています。キャベツより一回り小さく、葉にやわらかさがあります。
・紫キャベツ
鮮やかな紫色で、普通のキャベツよりもポリフェノールが豊富です。色味を生かしてサラダなどに使えば、 彩りのよい一品に。
・ちりめんキャベツ
葉がちりめん状に縮れており、冬の寒さで糖度が増します。フランスのサボイ地方で作られていたことから「サボイキャベツ」とも。
・ケール
キャベツの原種。栄養豊富なことから「野菜の王様」といわれ、青汁によく使われます。独特の苦みがありますが、冬に甘みがアップ。
・芽キャベツ
キャベツの変種。普通のキャベツと違い、鈴なりにできるのが特徴です。小さな一口サイズなので、まるごとや半分に切って使って
・プチヴェール
芽キャベツとケールをかけ 合わせた品種で、花のような見た目がキュート。甘みがあってクセが少なく、生でもおいしく食べられま す。
・コールラビ
キャベツの仲間で、茎が肥大化したもの。シャキッと食感で、見た目はかぶのようですが、味わいはキャベツの芯に似ています。
◾️栄養
キャベツに含まれる栄養で特徴的なのは、キャベツから発見されたビタミンU (キャベジン)。胃酸の分泌を抑えて胃腸の粘膜を強化・修復する効果が期待でき、胃腸薬にも使われています。ビタミンUは特に芯の周辺に多いので、捨てずに残さず食べたいものです。
◾️保存方法
まるごとの場合は芯をくりぬいて湿らせたキッチンペーパーを詰め、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室か冷暗所で保存を。少しずつ使うときは、 外側からはがしていくと長持ちします。カットしてあるものは、ついているラップをはがし、ポリ袋に入れ替えるといいでしょう。
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