せっかくの努力が無駄に?〈筋トレ後に避けた方が良い食べ物〉とは|管理栄養士が詳しく解説

 せっかくの努力が無駄に?〈筋トレ後に避けた方が良い食べ物〉とは|管理栄養士が詳しく解説
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あつまる
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2024-03-31

みなさん、筋トレ後に食べるべきものは、タンパク質が豊富な肉や魚などイメージしやすいかもしれませんが、食べない方がいいものはすぐに思い付きますか? 食べない方がいいものを筋トレ後に食べてしまうと、消化に影響を与え、筋トレの効果が落ちてしまう可能性があります。 せっかく筋トレに費やした努力を無駄にはしたくないですよね? 今回はそんな筋トレ後に避けるべき食品をご紹介します。

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筋トレ後、体はどのようになっている?

筋トレ後の身体は、筋肉を修復すべく、タンパク質と糖質を欲している状態になっています。しかし、筋トレ後の約1時間は消化器官の能力が低下することが報告されています(1)。このように消化器官が弱っている状態ですので、消化しにくかったり、刺激が強かったりする食べ物は避けるべきです。では筋トレ後に避けるべき食品は、どのようなものがあるのでしょうか?

①揚げ物

揚げ物に使われる食材自体は、鶏肉や魚や野菜など健康的なものが多いですが、衣に脂質がしっかり含まれており、脂質の量が多くなっています。脂質は消化に時間がかかるので、消化器官の能力が弱っている筋トレ後は特に避けるべきです。脂質が多いことで、タンパク質などの重要な栄養素の消化までも遅らせてしまいます。最近では、油を使わずに揚げ物を作れる家電や、揚げずに作れる唐揚げ粉といった商品もあるので、うまく活用すると筋トレ後の食事の幅も広がりますね。

②刺激の強いもの

キムチに使われる唐辛子やわさび、ショウガなどの刺激が強い食べ物も、筋トレ後は避けるのが望ましいです。筋トレ後の消化器官が弱った時に、刺激が強いものを食べると、筋トレの効果を落とすだけではなく、消化器官にダメージを与え、日常生活にも影響を及ぼしてしまう可能性があります。刺激の強いものは筋トレ後には避けるべきですが、唐辛子など代謝を上げてくれる食材は、筋トレ前に摂取すると、筋トレの効果をアップさせるという報告があります(2)。「豚キムチ定食」なんかは糖質、タンパク質のバランスもよく、唐辛子の恩恵も受けられそうです。

まとめ

今回は筋トレ後に避けるべき食品として、揚げ物と刺激の強いものを取り上げました。揚げ物は消化の悪さ、刺激の強いものは消化器官へのダメージが懸念されます。どちらも美味しい食べ物ですので、筋トレ後の摂取は避けて、上手に食生活に取り入れていただければと思います。

参考文献

(1) van Wijck K, et al. Dietary protein digestion and absorption are impaired during acute postexercise recovery in young men. Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol. 2013 Mar 1;304(5):R356-61.

(2) Marcelo Conrado de Freitas. Acute Capsaicin Supplementation Improved Resistance Exercise Performance Performed After a High-Intensity Intermittent Running in Resistance-Trained Men. J Strength Cond Res. 2022 Jan 1;36(1):130-134.

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あつまる

あつまる

大手化粧品メーカーで管理栄養士としてサプリメントの研究開発に従事。週1回の超効率的な筋トレと的確な栄養補給で体脂肪率1桁を維持。 健康診断も生涯A判定継続中。スキンケアにも精通しており、レビューしてきた化粧品は300品以上。内外美容を実践し、見た目年齢マイナス10歳以上を実現。自身の幅広い経験と研究者目線での鋭いリサーチで、エビデンスの高い文章を執筆している。



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