ヨガがマンネリ化? マンネリを打ち破る7つの方法
ヨガを始めた当初は、高い目標に向かって頑張っていたあなたも次第に熱が冷めてマンネリ化しはじめている?そんなあなたにヨガハワイマガジンが、7つの脱マンネリ方法をシェアしてくれた。
誰でもヨガの旅を始めたときは、ヨガに夢中になって高い目標を掲げるものです。しかし、その熱も次第に冷めていき、マンネリに陥ることがあります。おそらく皆さんはヨガを始めたときに、身体面を重視していたのではないでしょうか。最初は上級ポーズをマスターしたいと思っていたのに、今はそのワクワク感がなくなりつつありませんか。あるいは、最初は瞑想の要素の強い練習をしていて、深い静寂を得る練習を楽しんでいたのに、またかつての落ち着かない感じが忍び寄ってきているのかもしれません。人間関係と同じように、長く続けているとヨガの練習にも浮き沈みがあるものです。
人一倍熱心に練習している人にも停滞期があって、やる気が湧かなくなり、面白みや新鮮さを感じなくなることがあります。このような苦しい時期に何をするかによって、その後練習を長く持続していくうえで大きな違いが生まれてきます。日々の練習への意欲を新たにする7つの方法を紹介します。
1.自分のタイプに立ち向かう
あなたが運動が得意で、体系的に練習することを好み、力強いフローの要素のあるヨガを楽しんでいるとします。一週間通してまじめにレッスンに通い、どのポーズにも自信がありますが、最近は太陽礼拝や戦士のポーズのシークエンスに少し飽きています。毎日決まったことをしたくなるのは当然のことですし、型にはまったシークエンスをすれば間違いなく、体系的に練習をしている気持ちになりますし、予測性も得られます。
毎日の練習に、陰ヨガやリストラティブヨガ、または基本的なハタヨガのレッスンなど、緩やかなレッスンを加えてみてはどうでしょう。このようなヨガでは、ポーズを長めに保ってゆっくり深かめていき、典型的なパワーヨガのレッスンよりも座位のポーズを多く練習します。これとは反対に、あなたが普段、パワー、フロー、アクロ、ホットと名がつくレッスンを避けているとしたら、きびきびとしたレッスンに参加して毎日の練習を一新させましょう。体力をつけるのにも役立つはずです。多様な練習を行えば、さまざまな筋肉を強化することが求められて、体力と柔軟性が高まります。力強いシークエンスでも緩やかなシークエンスでも、新たなシークエンスを加えることによって、間違いなく新鮮な気持ちを保てます。
2. クンダリーニ(根源的な生命エネルギー)を動かしてみよう
ヨガのほとんどの身体的要素は、似通ったハタの基本原理に則っています。しかし、ヨギ・バジャンが創設したクンダリーニヨガは、ほかのヨガとは劇的に異なります。チャクラ(エネルギーポイント)を通じてエネルギーを動かし、心と体の両方を浄化して清澄な状態にすることに意識を集中させるクンダリーニの練習をすれば、もっと楽に瞑想状態に入れるようになります。単純な動きを繰り返すことで知られているクンダリーニヨガの驚くほど激しくて難しい呼吸法を行えば、レッスンが楽しくなるうえ、運動効果も高まります。
3. 声を出してみよう
誰でもポーズを行って体を動かすことがどんなに気持ちいいか知っていますが、マントラの詠唱を通じて声を使うことも、信じられないほど自分を解放できて楽しいものです。といっても、サンスクリット語の知識は不要ですし、歌がうまくなくてもかまいません。
マントラを詠唱すると、マントラに込められた前向きな思いが引き出されると当時に、動きと声帯の振動を通じて、自分の内面が整ってきます。これは、繰り返し現れる考えや否定的な考えを払拭したり、気分の落ち込みから抜け出すための素晴らしい方法です。瞑想を難しいと感じる人には、内なる安らぎを見つけるのに役立ち、瞑想への橋渡しをしてくれる非常によい練習になります。
4.内側に意識を向けよう
古代の経典、ヨーガスートラの8支則の頂点とされている通り、すべてのヨガの道は瞑想に通じています。しかし、静寂を見つけることがまだ練習の一部になっていない場合は、瞑想の基本のレッスンを受けて心を鎮める方法を習いましょう。マントラを繰り返し書くジャパという方法を取り入れると、マントラを詠唱するのと同じように心が緩んできます。呼吸法では呼吸やビジュアライゼーション(可視化)を通じてエネルギーを操りますが、それと同じことです。いくつか試してみてから、ひとつの方法に決めて一定期間練習してみましょう。深い静寂状態、つまりディヤーナ(瞑想)は、一日中外側に意識を向けている私たちには簡単にもたらされません。しかし、瞑想は生涯役立つ手段であり、習得する価値のあるものです。自分の内側の休息場所であり、真の「自己」へ通じる道の入り口です。あらゆるヨガの練習は真の「自己」に私たちを導くものです。
5.指導者養成コースに参加してみよう
指導者養成プログラムはもはや指導者を目指す人だけのものではありません。指導者養成プログラムで徹底的に訓練すれば、誰でも練習を深めることができ、ヨガの狙いについてもよく理解できるようになります。多くのスタジオが200時間のプログラムを行っていて、ヨガの歴史、解剖学の基本的知識、ヨガのさまざまな形態について学ぶことができます。
指導者養成プログラムによって必然的に自己認識が促され、練習のなかにそれまで未発見だった次元を見つけようという気持ちまで起きてくることがあります。数ケ月間のコースを受講できない場合は、ヨガスタジオやフィットネスセンターが通常、上級ポーズのレッスンから栄養学や哲学に至るまで無数のワークショップを開催しているので参加してみましょう。
6. 個人レッスンを受けよう
グループレッスンではエネルギーを集めて一体感を楽しめるのに対し、個人レッスンでは自分が求める特定の分野に焦点を合わせることができます。また、けがなどの身体的な問題や、感情面の問題に応じて練習を作り上げることもできます。1対1の指導では、ポーズを調整されることによって、それまで知らなかった奥深さ、次元、感覚に目が向くようになるでしょう。ポーズを微調整してもらうことによって爽やかな気分になるだけでなく、質問に答えてくれる案内役がいるので安堵感も得られます。確かな経験に裏付けられた信頼できる先生を探しましょう。
7. ヨガを日常生活に応用しよう
ヨガは最終的に身体的な練習を超越し、マットを離れていきます。アーサナ(ポーズ)は、統一されている自分自身の存在、つまり真のヨガにつなぐ架け橋にすぎません。日常生活でもヨガを実践するために、ヨーガスートラを学びましょう。特に注意してほしいのは、倫理的指針であるヤマとニヤマです。
ヨーガスートラの教えは、誠実、心の平安、献身といった心構えをもつことを通じて、自分(の体と心と魂)が「一体」であると感じる方向に自分自身を導くことを思い出させてくれます。毎週ひとつのルールを守るようにしましょう。さまざまな形で生活に活かせることがわかります。ヤマとニヤマは仕事中も遊んでいるときも、何かを生み出しているときも人と接しているときも、1日中実行できます。1日のほとんどの時間、ヨガ的な感性をもって生きていることを第一に考えれば、ヨガの練習には終わりがなくなります。
停滞やマンネリは避けられませんが、退屈は主に創造性が欠けているときと変化を恐れるときに感じるものです。練習に行き詰まりを感じたら、なぜヨガを始めたのか、これまでにどれだけ進歩を遂げたのか思い出してください。そして、内観してみましょう。時間をとって自分の目指すものを改めて考えたうえで、ヨガの先生に指導を求めましょう。
真の内観によって、練習や自分自身を発展させ続けるのに必要なものを見極められるようになるでしょう。心に導かれるままに、精神が高揚し、体が満たされるヨガの形を見つけましょう。あなたが心を開いていれば、いつでもヨガはあなたがいる場所であなたを迎えてくれます。ヨガの旅を楽しんでください。
ライター
ジェニー・リー|正式な資格を有するヨガセラピスト。20年間にわたって古典的なヨガの瞑想を用いた伝統的治療法の体系のなかで人々を指導してきた。「Breathing Love: Meditation in Action」と賞を獲得した「True Yoga: Practicing with the Yoga Sutras for Happiness & Spiritual Fulfillment」の著者でもある。
ヨガハワイマガジン2017年秋号掲載
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