メンタルが強い人に共通する特徴とは?臨床心理士が教える【メンタルの鍛え方】

 メンタルが強い人に共通する特徴とは?臨床心理士が教える【メンタルの鍛え方】
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石上友梨
石上友梨
2023-10-21

「なぜ自分はメンタルが弱いのだろう」「もっとストレスを上手に解消したい」そんな悩みを抱えていませんか?メンタルの強さには様々な要素が考えられますが、今回は鍛えることができるメンタルの強さについてご紹介します。

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メンタルが強い人の特徴とは

メンタルが強い人はどのような特徴を持っているのでしょうか。様々な要素が考えられますが、今回は自分で変えられるところを中心にご紹介します。

ストレスに対する耐性

メンタルが強い人は、逆境やプレッシャーなど、ストレスフルな状況で感情をコントロールでき、冷静な判断を下せます。ネガティブな思考だけではなく、ポジティブな思考もバランス良く持ち、困難な状況を乗り越えるための方法を見つけることができます。

柔軟性

メンタルが強い人は、変化に対して臨機応変に対応し、今までのやり方だけに囚われずに新しいアプローチを試みることに抵抗しません。その時の状況に応じて、考え方や行動パターンなどを柔軟に変化することができます。

自己認識

メンタルが強い人は、自分の長所や短所、性格傾向などを客観的によく理解し、自分自身を受け入れることができます。今、どのような気持ちか、何をしたいのかなどを冷静に把握しており、感情を無視せずに適切に処理します。そして、自身のメンタルヘルスに気を配り、必要に応じて、適切なサポートを受ける能力があります。

目標志向

メンタルが強い人は、具体的な目標を設定し、それに向かって努力し、困難に立ち向かう意欲があります。困難が現れても、目標に向かって進む意志を維持し、努力を続けます。

社会的サポート

友人や家族など、信頼できる人々とのつながりがあり、困難な時に支え合えます。必要なときに悩みを共有し、励ましてもらったり、支えてもらったりすることができます。

メンタルの強さは個人によって異なり、状況によっても変わることがあります。そして、鍛えることができるスキルです。次は、メンタルの強さを向上させるための方法を紹介します。

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メンタルの強さを向上させるための方法

マインドフルネスを実践する

自分の気持ちや状態に気づくためには、客観的に自分を観察する力を身につける必要があります。そのために役立つのがマインドフルネスです。マインドフルネスとは「今この瞬間に注意を向け、あるがまま気づく」ことです。例えば、呼吸に注意を向けてあるがまま感じたり、ヨガを練習する中で、筋肉や体の感覚に注意を向けてあるがまま感じたり、マインドフルネスを実践してみましょう。

ストレス・コーピングを増やす

ストレスを効果的に解消できるように、ストレス・コーピング(ストレス対処法)を増やしていきましょう。コーピングは多いほど良いため、深呼吸、瞑想、ヨガなどの様々な方法リラクゼーションを試して取り入れましょう。

バランスの良い考え方を身につける

ネガティブ思考が必ずしも悪いわけではありませんが、思考パターンはメンタルの強さに影響をします。物事をネガティブな側面から見る癖がある場合は、ポジティブな側面から見る考え方も意識し、バランス良い考え方を身につけましょう。

社会的サポートを増やす

友人や知人、家族等とのコミュニケーションを大切にし、感情を共有し安心できる相手を持つことが重要です。また、専門家によるカウンセリングなど、安心して相談できる場所や、マッサージや鍼灸院など、体を癒してくれる場所なども社会的なサポートになります。様々な選択肢を検討してみましょう。

セルフケアをする

睡眠、栄養、運動などの基本的なセルフケアを怠らないようにしましょう。心と体はつながっていますので、体の健康を意識することも強いメンタルの基盤となります。

ストレングスフォーカス

自分の強みや好きなことに焦点を当て、自己評価を高めることがメンタルの強さを育てる手助けになります。強みや好きなことが見つからない場合は、自分が興味・関心を持っていること、人から褒められること、やっていて楽しいと感じること、心地が良いこと、出来ること、続けられること等を振り返ってみることでヒントが見つかるかもしれませんよ。

目標を設定する

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自分はどうなりたいのか、どうありたいのか、具体的な目標を設定しましょう。目標はなるべく具体的な方がやる気が出やすくなります。そして、その目標を達成するためにどのようなステップが必要なのか、小さな目標に分けてみましょう。

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石上友梨

石上友梨

大学・大学院と心理学を学び、心理職公務員として経験を積む中で、身体にもアプローチする方法を取り入れたいと思い、ヨガや瞑想を学ぶため留学。帰国後は、医療機関、教育機関等で発達障害や愛着障害の方を中心に認知行動療法やスキーマ療法等のカウンセリングを行いながら、マインドフルネスやヨガクラスの主催、ライターとして活動している。著書に『仕事・人間関係がラクになる「生きづらさの根っこ」の癒し方: セルフ・コンパッション42のワーク』(大和出版)がある。



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