ブロッコリーは生で食べられる?危ない?調理の注意点と生で食べるメリット【管理栄養士が解説】

 ブロッコリーは生で食べられる?危ない?調理の注意点と生で食べるメリット【管理栄養士が解説】
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亘美玲
亘美玲
2023-06-02

ブロッコリーは、アブラナ科の野菜で、花芽を食用とする緑色の野菜です。 花芽は小さな花が集まった緑色の房状で、主にその部分が食べられます。 栄養価が高く、多くのビタミンやミネラルを含んでいます。 今回は、栄養価や生のブロッコリーを使ったレシピについてお伝えしていきます。

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ブロッコリーの栄養価

ブロッコリーはビタミンC、ビタミンK、ビタミンA、ビタミンB6、葉酸、食物繊維、カリウム、マグネシウムなどの栄養素が豊富です。特にビタミンCや食物繊維は豊富で、免疫力の向上や消化を促進する効果があります。

また、抗酸化物質を含むため、酸化ストレスから守り、細胞のダメージを抑える効果がありがん予防にも役立つと言われています。特にスルフォラファンという成分は、がん細胞の成長を阻害する働きがあることで知られています。

<ブロッコリー 生 可食部100gあたりの栄養価(成分抜粋)> 八訂食品成分表より

食物繊維 5.1 g.
カリウム 460mg.
マグネシウム 29mg
ビタミンA  75μg
ビタミンB6  0.30mg
葉酸 220μg
ビタミンC  140mg
ビタミンK  210mg

ところが、加熱により含有率が減少する栄養素もあります。実際に同じ可食部100gあたりで栄養価を比較すると、

食物繊維 5.1g→4.3mg
カリウム 460mg→210mg
マグネシウム 29mg→17mg
ビタミンA  75μg→69μg
ビタミンB6  0.30mg→0.14mg
葉酸 220μg→120μg
ビタミンC  140mg→55mg
ビタミンK  210mg→190mg

※数値は「生→ゆで」

このように特にカリウム、マグネシウム、ビタミンB6、葉酸、ビタミンCが加熱により減少することがわかります。

ブロッコリー、調理のポイント

ブロッコリーは一般的に加熱調理されることが多いですが、実は生で食べることもできます。蒸したり、茹でたり、炒めたりすることで食べやすくなりますが、長時間加熱しすぎると栄養素が失われる可能性があるので、適度な加熱がおすすめです。生で食べるときは、食べやすいように小さめにカットするのもポイントです。

ブロッコリー
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ブロッコリー、生で食べるときの注意点

ブロッコリーなどのアブラナ科の野菜は、イモムシなどが付きやすく栽培時に農薬を使われることが多いことで知られています。しっかり水洗いをしたり、食農薬を洗い流したりしてから食べましょう。農薬不使用のものであれば虫が付いている可能性も高いのでいずれにしてもよく洗うことが必須です。

おすすめの洗い方

・房ごとに切り落としてから、30秒以上を目安にしっかり水洗いする
・食用の重曹と水を入れたポリ袋やボウルに、ブロッコリーをつぼみを下にしてしばらく浸す

ブロッコリーの選び方

ブロッコリーの新鮮さを見分けるときは、花房が固く、鮮やかな緑色であることを確認しましょう。茎もしっかりとしたものを選ぶと良いです。蕾が黄色くなっていたり、茎の根元が茶色くなっていたりスカスカになっているものは鮮度が落ちています。また、できるだけ長時間放置せずに、早めに調理するようにしましょう。

ブロッコリー
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レシピ ブロッコリーと鶏肉のサラダ

生のブロッコリーの風味とブラウンマッシュルームやガーリックはとても相性が良く、さらに鶏むね肉も加わって、美味しく優れた栄養バランスのサラダです。

ブロッコリー
撮影/亘美怜

【材料 サラダ鉢1皿分】

ブロッコリー 1/4房
鶏むね肉 60g
ブラウンマッシュルーム 3個
にんにく 1かけ
白ワイン 大さじ1
酢 大さじ1
オリーブオイル 大さじ1
塩 小さじ1/2
こしょう 適量
※重曹 適量(洗う時用)

ブロッコリー
撮影/亘美怜

【作り方】

1.ブロッコリーを重曹と水を入れたボウルにしばらく浸してよく洗う。マッシュルームは布巾かキッチンペーパーで拭く。

2.ブロッコリーを小房に分ける。

3.にんにくをみじん切りにして、マッシュルームは薄切りにする。

4.鶏むね肉を蒸して繊維に沿って細かく裂いておく(既製品の蒸し鶏でもOK)

5.小鍋に白ワイン、酢、オリーブオイルを入れて、ひと煮立ちさせる。

6.5にマッシュルームとにんにくを加えて火を止める。

7.器にブロッコリーと鶏むね肉を盛りつけて、6を加える。混ぜ合わせて味をなじませたら完成。

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亘美玲

亘美玲

管理栄養士。病院栄養士を7年経験後、食品会社で約15年間メディカルサプリメントや機能性表示食品の商品開発責任者として従事。 2児の母で、自身の妊娠と出産、離乳食作りの経験から母子栄養の研究を重ね、 産前産後ママの栄養サポート、栄養相談、料理教室、レシピ提案、執筆、栄養学講座の活動を行っている。 離乳食や調理の基本についてSNSでも発信をしている。



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