レイチェル・マクアダムスが未処理のわき毛をグラビアで披露した理由
近年欧米の女性セレブの中にはわき毛を剃らない派が増えている。
恋愛映画の名作『きみに読む物語』やラブコメ映画『恋とニュースのつくり方』で人気のレイチェル・マクアダムス。キュートで愛らしいイメージも残る彼女だが私生活では2児のママ。2018年に長男が、2020年に長女を出産している。
その彼女が最近デジタルマガジン「Bustle」に登場、インタビューに答えた。もちろんグラビアにも。「私は美しさと艶やかさ、ファンタジー、そして真実が同じように並列して存在している状態が好き」と語るレイチェル。グラビアではその言葉通り、美しさと真実を同時に披露。ママとしてリアルな体型を披露した。雑誌側には画像の修整を必要最小限にしてほしいと依頼したそう。
「この撮影で私はラテックスの下着を着ているけれど、私には2人の子どもがいる。これが私の体。私はそれを世界に示すことがとても重要だと思っている」とレイチェル。インタビュー中には顔に皺がよるのも気にせず笑うシーンもあったそう。シワ対策のためにボトックスを打ち、表情が固まっている女優も少なくないハリウッドでは貴重である。レイチェル曰く「ベストの自分を見せること、健康でいるためにいろいろすることに問題はない。でもそれは人によって違うはず」。グラビアでは未処理のわき毛を見せたショットも。それもリアルな自分だとアピールしている。
近年欧米の女性セレブの中にはわき毛を剃らない派が増えている。マドンナやレディー・ガガ、エマ・ワトソンも未処理のわきを公の場所で披露しているし、女優のエマ・コリンは雑誌の表紙にわき毛を剃らずに登場した。これまで女性はわき毛や腕や脚の毛を剃るのが身だしなみとされてきた。しかし体毛を自然のものとして受け入れ、あえて処理しないというトレンドがセレブたちの中にも、一般の女性たちの間にも広まってきている。この数年、コロナ禍で薄着の季節に外出することが減ったこともそれに拍車をかけたと見られている。
女性がわき毛をそのままにしていると「女性だけが剃らなくてはいけないのは不公平」と男女平等を主張するためのステートメントのようにも見える。しかし未処理派にとってわき毛は必ずしもステートメントではないもよう。例えばウィル・スミスの娘ウィロウ・スミスもSNSでわき毛を見せていたがあるインタビューで「剃らないと決意したわけではなく、単に剃らなかっただけ。時間がかかるから」と発言している。また90年代にレッドカーペットでわき毛を披露したジュリア・ロバーツも「このドレスの袖の長さで手を振ると、個人的な部分が見えてしまうことを考えていなかった。わき毛で何かを主張するつもりはなかった」と説明している。
欧米に比べて「女性はわき毛を剃るもの」という考え方がまだまだ根強い日本。電車で吊革を持っているノースリーブの女性のわきが未処理だったら、一瞬驚く人も少なくないはず。「ありのままが美しいのだから剃ってはいけない」とか「身だしなみとして剃らなくてはいけない」ではなく「剃ってもいいけれど剃らなくてもいい」。そんな、緩いスタンスが取れる社会、人によって自由に決められる状況が実現するのが理想かもしれない。
出典:
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AUTHOR
長坂陽子
ライター&翻訳者。ハリウッド女優、シンガーからロイヤルファミリー、アメリカ政治界注目の女性政治家まで世界のセレブの動向を追う。女性をエンパワメントしてくれるセレブが特に好き。著書に「Be yourself あなたのままでいられる80の言葉」(メディアソフト)など。
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