セレブたちのアンダーヘア処理スタイルから考える"悩ましい毛"との向き合い方
美髪のキープ法やトレンドの眉の形、まつ毛の育毛など毛のケアはいつの時代も関心の的。でも今、ひっそりと注目を集めているのがそれ以外の毛問題。例えば脇毛。最近では「女性だけが処理を強いられるのはおかしい」と主張、未処理でレッドカーペットやステージに登場する女性セレブも増えている。とはいえ、やはり「腋毛はムダ毛」と考え処理するセレブが多いのが現状である。一般女性とほぼ同じである。
セレブたちのアンダーヘア処理も十人十色
もう一か所、処理に悩む毛といえばアンダーヘア。他の人の実情を普段なかなか目にするチャンスがないだけに、みんながどうしているのか気になるところ。水着を着るときのためにビキニラインだけ手入れしているという人もいれば、VIOすべて脱毛しているという人もいるはず。最近では将来介護される場合になることを考えて40代、50代で全脱毛にトライする女性も増えている。まさに十人十色。
セレブ界も同じように十人十色のよう。例えばプラスサイズモデルのアシュリー・グラハムは雑誌のインタビューで「私のはふさふさよ」と赤裸々に描写。「好みの問題ね。自分とパートナーがどういう状態が好きかによる」とコメント、恋人やパートナーの好みも配慮して決めていることを明かした。俳優のタンディ・ニュートンも「70年代風のふさふさ」と描写している。
パートナーのことではなく娘のことを考えると語るのが女優のビジー・フィリップス。「娘が生まれてアンダーヘアに対する考え方が変わったの。何もなくてつるつるなのは変、って思うようになった。娘には私を見て『大人の女性はあそこに毛が生えるんだ』って学んでほしい」。
しかしつるつる派もちゃんといる。筆頭はお騒がせリアリティセレブのキム・カーダシアン。レーザーで全身の毛を脱毛しているそう。「腕もビキニラインも足も腋の下も脱毛した。全身つるつるよ」。アンダーヘアもレーザーで一掃したと見られている。
ちなみにつるつる派の中で意外に多いのがシェービング派。元水着モデルのクリッシー・テイゲンはかつて「毎日全身剃っている。すごく面倒だし疲れる。本当よ。ムダ毛を剃っている時間が人生で一番長いと思う」と語っていた。仕事できわどい水着を着ることも多かったけれどその度にビキニラインを剃っていたというから「疲れる」のも理解できるというもの。またジェニファー・ロペスもシェービング派。「至るところを剃っている。ワックス脱毛が嫌いだから」。痛みが「拷問のようで」耐えられないと話している。
その痛みに耐えているのがケイト・ウィンスレット。アンダーヘアもワックスで脱毛している。定期的に処理しているおかげでだんだん生えてこなくなったけれど、それが原因で困った経験も。第2次世界大戦直後を舞台にした映画『愛を読む人』でヌードを披露することになったとき、アンダーヘアがないのは時代に合わないことから伸ばすことに。でも「ずっとワックス脱毛を続けていたから毛量が少なくなってしまっていた。だからスタッフが伸びないのではないかと心配してウィッグを作っておいてくれた」。
セレブも一般人と同じようにそれぞれ悩み、痛みを恐れ、それぞれの方法で対処しているもよう。ちなみに白髪や更年期について赤裸々に語る女性セレブは増えてきているが、アンダーヘアの処理について話題にする女性はまだ少なめ。この悩ましい毛の問題にどう向き合っていくべきなのかを考えるためにも、セレブの動向を引き続きパトロールしてみたい。
AUTHOR
長坂陽子
ライター&翻訳者。ハリウッド女優、シンガーからロイヤルファミリー、アメリカ政治界注目の女性政治家まで世界のセレブの動向を追う。女性をエンパワメントしてくれるセレブが特に好き。著書に「Be yourself あなたのままでいられる80の言葉」(メディアソフト)など。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く