【研究結果が示唆】コーヒーを飲む人は、飲まない人に比べて心臓発作の確率が31%低い?
毎朝起きるとまずはコーヒーを飲む人も多いのではないでしょうか。コーヒーは、カフェインの作用である覚醒感だけではなく心臓発作やガン抑制遺伝子にも効くことが研究で明らかになっています。では、1日に何杯とればいいのでしょうか?
がん抑制遺伝子を活性化するコーヒーの効能
コーヒーは600年以上前から飲まれており、嗜好品として世界中に愛飲されている飲み物。コーヒーといえばカフェインのイメージが強いですが、サウスカロライナ大学研究室が、コーヒー豆に含まれているポリフェノールががん抑制遺伝子である「RARB2」を活性化し、コーヒー豆に含まれる2種類の生理活性化物質「クロロゲン酸」と「コーヒー酸」ががんの増殖を抑制したという結果を発表しています。
長寿を司るDNA細胞の一部テロメアを長くするコーヒー
また、人間のDNA細胞の中心体から伸びた染色体の端のテロメアという部位が短いと短命、長いと長寿と言われていますが、1日にコーヒーを3杯以上飲む女性は全くコーヒーを飲まない女性よりもテロメアが長いこともわかっています。1日あたりに飲むコーヒーが1杯増えるごとにテロメアが33.8塩基長くなっており、毎日コーヒーを飲むことで老化を効果的に遅らせることが期待できます。
心臓発作の確率が31%軽減コーヒーの驚くべきパワー
その昔、カフェインが心拍数を上げるため、コーヒーは心疾患リスクを上げていると言われていた時代もありました。近年、イギリスヨーク大学の研究によると3271人に対する調査からコーヒー1日に1、2杯飲む人は心臓発作による死亡リスクが21%低く、2杯以上飲む人は死亡リスクが31%も減少している事がわかっています。これらはコーヒーに含まれる数々の生理活性物質が心臓に作用し、死亡リスクを下げるためと見られています。
がん細胞抑制効果やテロメアへの影響、そして心臓発作リスクを抑える様々な研究結果を総合するとコーヒーは1日3杯程度飲むと、様々な恩恵を得られると考えられるのではないでしょうか。
とりすぎは良くないですがこうした複数の臨床的証拠を見ると、コーヒーに含まれるカフェインの覚醒作用だけに注目するのではなく、健康効果にも着目すべきといえるでしょう。美味しく、身体にも良い働きのあるコーヒー。こうした効用を知ると今までよりもっと美味しく飲めそうです。
AUTHOR
鈴木七代
オーストラリア・ブリスベン在住。イラストレーター。ヨガを始めライセンス取得後ヨガイラストやヨガ漫画をスタート。オーストラリアから健康にまつわるあれこれをイラストやエッセイ漫画で発信中。アスリートの食指導を行う管理栄養士の妹の影響で、現在、健康的な食べ方や栄養学についても学んでいる。
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