グウィネス・パルトロウが呼びかける「デトックス」に賛否両論|米・栄養士の見解は
昨年50歳の誕生日を迎えたグウィネス・パルトロウ。節目の年を記念して金ピカのオールヌードをインスタグラムで披露、大きな話題になった。フラットなお腹や贅肉のついていない腰回り、そして綺麗なバストラインは女性たちの羨望を集めた。
グウィネスといえば「デトックスの教祖」。この見事な体型もその"デトックス"の賜物とみて間違いなさそう。現在彼女が立ち上げたライフスタイルブランド「Goop」では年末年始の食べ過ぎをリセットしようとフォロワーに呼びかけ、1週間のデトックスメニューを紹介。グウィネスのようなボディラインを手に入れたい女性たちの注目の的になっている。
ところがこの「デトックス」という単語に一部のフォロワーが反論している。あるフォロワーは「体には毒素を排出する機能がある。肝臓や腎臓はそのためにある」「デトックスが本当に必要なのは薬物やアルコールの依存症の人だ」と反論、グウィネスの提唱する「デトックス」はお金儲けのためだと非難している。そもそも生きていれば体内に老廃物は生成されるもの。それを「毒素」と表現することで人々の不安感を煽っていると指摘する人も。またそう言うことでグウィネス自身も自分の中にある「デトックスしなくては」という気持ちをエスカレートさせていると言う意見も。「これは摂食障害と同じ。とても不健康だ」と書き込む人もいる。
これにマッケンジー・カルドウェルという栄養士がコメントしている。カルドウェルはグウィネスの提案しているメニューの1つ、「グリルしたサーモンのサラダ」を分析。これはロメインレタスに新玉ねぎ、アボカド、ズッキーニ、アスパラガスのサラダにグリルしたサーモンを乗せたもの。温かい野菜が食べたければサラダ部分をグリルしたほうれん草&カボチャに変えてもOK。グウィネスはサーモンを「デトックスフレンドリー」な食材としておすすめしている。
カルドウェルはまず「サーモンのサラダに悪いところはまったくない。むしろ炭水化物を含む野菜も入っていて1皿でバランスの取れた食事になっている」とグウィネスのメニューに合格点を与えている。一方で「デトックスという考え方は非常に残念。実際には体内に残っていないものを体から取り除かなくてはいけない、そのために何かを買わなくてはいけないと人々に思わせようとするダイエットカルチャーを代表する言葉だ」と批判している。「ダイエット」よりも「デトックス」の方が緊急性が増して聞こえ、必要がないのに「やらなくてはいけない」という気持ちにさせると指摘している。
とはいえ、グウィネスの食生活がクリーンでヘルシーなのは確か。カルドウェルの言葉も、彼女のスタイルの美しさもそれを証明している。デトックスという言葉に踊らされるのではなく、健康的な体作りの一部として冷静な気持ちで見習いたいもの。
出典:Why fans are horrified over Gwyneth Paltrow’s ‘detox’ salad
AUTHOR
長坂陽子
ライター&翻訳者。ハリウッド女優、シンガーからロイヤルファミリー、アメリカ政治界注目の女性政治家まで世界のセレブの動向を追う。女性をエンパワメントしてくれるセレブが特に好き。著書に「Be yourself あなたのままでいられる80の言葉」(メディアソフト)など。
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