缶詰は金属が溶けたりしないの?缶詰内部の塗装は安全なの?【今さら聞けない缶詰のギモン】
長期保存が可能な缶詰だからこそ、缶の金属が溶けて食材に影響したり、内部の塗装の安全性が気になるもの。「大丈夫かな?」と不安になってしまうよりも、正しい情報を知ることでより美味しく口にすることができます。缶詰の金属や塗装の安全性について、缶詰の調査研究団体である「日本缶詰びん詰レトルト食品協会」に教えていただきました。
缶の内面塗装は中身に応じたものが使われている
缶の内面には、さまざまな塗料が用いられているとのこと。これは、中身の味や色が変化しないようにするためと、缶そのものの腐食を防ぐための2つの意味があります。塗料の種類は内容物によって異なりますが、いずれにしても食品衛生法に基づいてきちんと試験されクリアしたものとなっているため安心してください。内面塗装をした缶詰の場合、中身の食品が直接金属に触れたり、金属が溶け出してしまうことはありません。
最近では、塗料だけでなく、ポリエステルフィルムをラミネートしたものも使われるようになってきました。こちらも、きちんと食品衛生法に基づく試験を経て定められた規格値に十分適合したものとなっています。
果実缶などは内面塗装していないブリキ缶が使われている
果実缶や一部の野菜缶には、内面塗装されていないブリキ缶が使われています。これは、缶に含まれるスズが微量に溶け出すことで、品質を守っているからです。具体的に挙げると、内容物の色や香りなどの品質が変化するのを防ぐといった作用があります。そのため、当然わたしたちは微量にとけたスズを口にすることとなりますが、この程度のスズは人体に蓄積せず排泄されることが分かっており、食品衛生上も安全であることは認められているため、安心して食べることができます。
缶の独特な金属臭はなに?
内面が塗装されている缶から金属臭を感じることは少ないですが、果実缶など無塗装の缶詰では独特の金属臭を感じることもあるようです。これは、無塗装缶で製造から長い時間が経つと臭いを感じやすくなることから、特に缶の鉄に含まれる微量成分が影響していると考えられています。においは揮発しやすいため、気になる場合は他の容器にうつして軽く熱をかけると良いでしょう。
取材協力:日本缶詰びん詰レトルト食品協会
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ヨガジャーナルオンライン編集部
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