「服に身体を合わせるダイエット」が不幸を招く?【不健康なモチベーション】とは
「大きいサイズで満足し始めたら、どこまでも太りそう」という不安
「『服』ではなく『自分』を軸にした服選びをし始めよう!」と理想を語るのは簡単ですが、実際に服のサイズに固執するのを辞めて自分に合う服を探すのは、体重増加の歯止めが効かなくなりそうで不安になりますよね。多くの人が「小さいサイズの服を着る」という精神的なプレッシャーをかけて、体重維持のモチベーションにしているからです。
抑え込んで自分をコントロールする方法で、ある程度体型維持は出来ているかもしれませんが、そんなやり方にあなたの心はどう感じているでしょうか?「小さい服の方が可愛い」「小さい身体の方が魅力的だ」「Lサイズが入らないのはデカすぎ」という美の基準でガチガチに固められた心は、窮屈に感じていないでしょうか?誰かが決めたその基準にハマるように身体が変わったとして、本当にあなたの心は満たされるでしょうか?
「自分に合った服を探す」とは、そういった抑え込み型の努力を脱して、自分の心と身体を尊重した努力へと方向転換をしていくことを示します。それは「自分に甘くなること」とは異なり、だらしない身体になってサイズの大きな服を買い続けることとも異なります。『自分』を機軸に置いて物事の分別をつけていくことなのです。「自分のサイズに合った服選びを楽しみなさい」と言った時に、色々と口を出してくるのは外野です。あなたの心は、人に笑われるのが怖くて自分を抑えているだけ。人の人生に口出ししないと気が済まない外野の話に耳を傾けたところで、あなたの心は満たされないでしょう。少なくとも私の経験ではそうでした。
大丈夫。誰かが作った基準のために、自分の心を抑えつけてまで努力ができてしまうあなたです。その努力の矛先を『世間のため』から『自分のため』に変えるだけで、怠惰になるわけでも、崖を転がり落ちるように体重増加が止められなくなるわけでもありません。別の山を登り始めるだけのことなのです。
AUTHOR
mikiko
パーソナルトレーナー|自身の失敗経験を元に個人差や体質を重視した『mikiko式フィットネス論』を提唱|身体と人生観が変わるフィットネス哲学で、一生ブレないための視野と学びを発信しています|流行を根拠と本質で斬る人| 筑波大学健康増進学修士|NZベストトレーナー入賞
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