40代女性に必要な強さって?成熟した強さは柔らかさかもしれない【40代のリアル】

 40代女性に必要な強さって?成熟した強さは柔らかさかもしれない【40代のリアル】
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井上敦子
井上敦子
2021-09-26
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成熟に必要な強さはどんな強さ?

では、今の私たちに「強さ」が必要だとしたら、どんな種類の強さが必要なのでしょう?私はヨガの講師ですが、ヨガのポーズにそのヒントがあると思っています。例えば片足で立つといったバランスのポーズ。バランスのポーズをとる時、特に日常から力強いタイプの人は、全身に力を入れてポーズをとろうとします。普段から肩や首に力を入れる癖があるので、下半身だけでなく上半身にも強く力が入ってしまう。一方で最小限の力でラクにポーズをとれる人もいます。そんなタイプの人のポーズは、下半身の必要な部分(軸足)と体幹のみに力を使い、他の部分はリラックスしていて柔らかい。

このふたつの強さ、どちらも「強い」ことには変わりないのですが、前者はエネルギーを多く使い継続が難しく、後者は最小限のエネルギー消費でより長く立っていられるといった特徴があります。若い頃はがむしゃらに頑張ることも必要だったし、全身に力ませるような強さも必要だったかも知れません。しかしながら成熟していくと、そういった強さには限界があることに気が付きます。継続性があって省エネな強さを持ち合わせていないと、体力的にも精神的にもきつくなってくる。成熟した強さとは、芯は強いけれど柔らかさのある、つまり後者の強さなのではないでしょうか。

そしてその成熟した強さというのは恐らく、自分と向き合うことでしか得られない強さなのではないかと感じています。人によって向き合うべき課題は異なるでしょうが、自己を受容したり、自分を大切に慈しむことで育つ強さなのではないでしょうか。人生経験を積んできた私たち40代女性に必要な強さ、これから手にするべき強さ。それはきっと、弱さを克服する強さでも、他を圧倒するような強さでもなく、自分を慈しみ受容していくといった優しく柔らかい強さなのではないかと思っています。

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シリーズ「#40代のリアル」では、ヨガ講師でご自身もプレ更年期真っ只中の井上敦子さんが感じた40代の心と体の変化を、リアルな言葉で綴ります。

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井上敦子

井上敦子

15年間の会社員生活を経てヨガ講師に転身。不眠症をヨガで克服した経験を持つ。リラックスが苦手だった経験から、ヨガニードラを通じてリラックスの本質を伝えるクラスを展開。週に8本のヨガニードラのレギュラークラスを持つ他、指導者養成講座やコラム執筆等ヨガニードラの普及に努めている。



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