【コンドーム選びで変わる性交痛】「セックスが痛い」を和らげるコンドームの選び方は?

 【コンドーム選びで変わる性交痛】「セックスが痛い」を和らげるコンドームの選び方は?
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性の悩みは、こころと身体が影響しあう問題であるにも関わらず、悩んでいても「誰にも言えない」そんな人が多いようです。SNSを中心に性の悩みに関する情報を発信する臨床心理士の西田めぐみさんが、心と性にまつわる大切なお話を連載形式で綴ります。

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実は…コンドームは手軽にできる性交痛対策

セックスのときに欠かせないアイテム、コンドーム。

「コンドームって避妊や性感染症予防に使うものじゃないの?」

実はそれだけじゃないんです。最近のコンドームは、痛みを軽減するための女性目線で作られているものがたくさんあります。

コンドーム
コンドームの選び方次第で、セックス時の痛みが緩和されるかも?
photo by Adobe Stock

コンドームで潤いをプラスする

最もわかりやすいのは《コンドームに塗布されているゼリーの量や素材》。ゼリーがこぼれ落ちるほどたっぷりつけられているものや、こってりとした素材で長時間残ってくれる素材のゼリーなど、性交痛緩和のための工夫がされています。

女性の潤い不足は、性交痛の大きな原因の1つ。女性は緊張していたりホルモンバランスが崩れていると、どうしても潤いにくくなってしまうものです。また、そこまで性交痛を感じないという方でも、長時間のプレイや少し激しいプレイになるとどうしても途中で潤い不足になることも。

コンドームと一緒に潤滑ゼリーも併用してもらえるのが一番ですが、「潤滑ゼリーはハードルが高い」という方もおられますので、まずは(妊活中でなければ)必ず使うコンドームから試してもらえたらと思います。

コンドームの素材や形が痛みの原因になることも

性交痛を緩和してくれるコンドームがある一方で、実はコンドームの素材や形自体が痛みの原因になっていることもあります。現在コンドームに使われている素材は、

・ラテックス

・ポリウレタン

・イソプレンラバー

の3種類。どれが一番優れている、ということではなく、それぞれに長所と注意すべき点があります。

まずラテックス素材は、とても柔らかくて伸びがよくフィットしやすいというのが長所。その一方で、ゴム特有の擦れ(摩擦)が発生することがあります。また、ラテックスアレルギー(ゴムアレルギー)の方は使用後に痛みや腫れを感じることもあります。

次に、ポリウレタン素材はとても薄く加工できる(0.01~0.03㎜)ことが長所ですが、あまり伸びない素材でもあるので、女性側にもポリウレタン素材特有の硬さが伝わってしまうこともあります。また若干ゼリーがつきにくい素材でもあるので、できれば潤滑ゼリーなどで潤いを足したいコンドームでもあります。

最後のイソプレンラバー素材は、とても柔らかくもちもちした素材で、摩擦感もとても少ないです。個人的に性交痛に悩んでいる方にはぜひイソプレンラバー素材のコンドームをおすすめしたいのですが、少しお値段が高めなことと、ラテックス素材やポリウレタン素材のものと比べると、商品のラインナップが少ないという注意点も。

どの素材が合うかは本当に人それぞれです。痛みはあるけどなにが原因かはわからないという方は、まずそれぞれの素材のコンドームを試しに使っていただいて、自分に最も合うコンドームを見つけてもらえたらと思います。ちなみに、コンドームの素材はパッケージの裏に必ず記載されていますので、ぜひ一度チェックしてみてくださいね。

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AUTHOR

西田めぐみ

西田めぐみ

臨床心理士 / マインドフルネス認定講師。性のお悩みについて臨床心理士の視点から発信、カウンセリングを行う。オンライン心理カウンセリング「amariカウンセリングルーム」主宰。



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