体型コンプレックスに悩んでいた俳優が上半身裸の写真をSNSに投稿した理由に賞賛の嵐
映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』や『マネーボール』に出演している俳優のジョナ・ヒルが、自身のSNSに投稿した写真が話題になっている。
映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』や『マネーボール』に出演している俳優のジョナ・ヒル。華々しく主役を飾るタイプではないけれど、作品をピリッと引き締めるバイプレイヤーととして高く評価されている。
30代半ばになるまでプールでシャツを脱げなかった
とはいえ、いわゆるイケメン俳優ではないジョナ。「ぽっちゃり体型」と言われることが多い。彼自身もそれを認め、インタビューではダイエットに励んだ過去を語ったこともある。でも内面は複雑だったよう。最近パパラッチにサーフィン中の写真をキャッチされ、タブロイド紙でそれが報じられた。紙面のスクリーンショットをインスタグラムにアップしたジョナは自分の体型にまつわる葛藤を綴った。「一緒にいるのが家族や友達だったとしても僕は30代半ばになるまでプールでシャツを脱いだことがなかったと思う。長年マスコミやインタビュアーから体型について質問され世間にからかわれたことで、子どもの頃に抱いた不安が悪化しなければもう少し早くそうできるようになっていたかもしれない」。子ども時代から持っていた体型へのコンプレックス、そこから生まれた不安感が周囲やマスコミの言葉でエスカレートしてしまったことを告白している。続けて「だからマスコミがサーフィン中の僕をストーキングし、こういう写真を掲載することで僕を笑いものにしようとしても、それで僕が動揺することないというのは最高だ。37歳でついに自分自身を愛し、受け入れることができた」。
ジョナは同じように体型をからかわれて傷ついている子どもたちへのメッセージも。「これを投稿したのは自分を祝福するためでもないし、もちろん僕に同情して欲しいからでもない。プールでシャツを脱げない子どもたちのための投稿だ。みんな、楽しむんだ。君は素晴らしい存在だし、最高だし完璧だ。愛を込めて」。
この投稿には1日で100万を超える「いいね」がつき、ファンだけでなくセレブたちからも賞賛や感動のコメントが寄せられた。彼と親しい映画監督のジャド・アパトーは「僕はビーチでシャツを脱いでもまだシャツやセーターを着ているみたいに見えるんだ。でもこれからは誇りを持って脱ぐよ!」。ジャスティン・ティンバーレイクは「君はすごいよ! 愛してる」。またあるファンは「僕は今20代初めだけれど、恋人の前以外ではシャツを脱ぐことができない。自分の体に自信を持とうとしているけれどとても難しいんだ」と心境を綴っている。
ハリウッドではたくさんの女性セレブたちが「美しさとはこうあるべき」という画一的な押し付けを批判、自分らしさを受け入れようとアピールしている。その中でこれまで美しいとされていた体型と自分の体型のギャップから生まれる不安、比べられて批判されることで受けた心を傷を率直に語る女性セレブたちも増えている。一方でそういう悩みや不安を語る男性セレブはまだまれ。でもジョナの告白やそれに対する反応からわかるように、女性と同じように「イケメンとは、男のナイスバディとはこうあるべき」という押し付けに苦しんでいる男性もいるということ! これから男性とボディイメージの関係が変わっていくのか、注目したい。
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AUTHOR
長坂陽子
ライター&翻訳者。ハリウッド女優、シンガーからロイヤルファミリー、アメリカ政治界注目の女性政治家まで世界のセレブの動向を追う。女性をエンパワメントしてくれるセレブが特に好き。著書に「Be yourself あなたのままでいられる80の言葉」(メディアソフト)など。
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