雑誌『スポーツ・イラストレイテッド』の水着モデルが漏らした本音「今も落ち込む日がある」理由とは
雑誌『スポーツ・イラストレイテッド』の水着モデル、ハンター・マクグラディがメディアの取材に「今も落ち込む日はある」と答えた。
男性たちから人気を集めるアメリカのスポーツ誌『スポーツ・イラストレイテッド(SI)』の水着特集号。男性誌のグラビアというと、いわゆる男性が好みそうな”ボン、キュッ、ボン”なカーヴィボディの女性モデルが飾るのが当たり前と思われていた。『SI』もかつてはそうだったけれど今は違う。多様な美の追求における先駆者として、プラスサイズモデルのアシュレイ・グラハムや70年代から活躍している元祖スーパーモデル(だから今は60代!)のクリスティ・ブリンクリー、トランスジェンダーのヴァレンティーナ・ サンパイオらを起用。サイズや年齢、ジェンダーに囚われない美しさを追求してきた。宗教上の理由から肌は露出しないイスラム教徒のモデルのハリマ・アデンを起用し、ブルキニ(ブルカとビキニを合体させたイスラム教との女性向けの水着)姿のグラビアを掲載したこともあった。
人気モデルが漏らした本音
その『SI』にプラスサイズモデルとして登場、人気を集めているのがハンター・マクグラディ。2017年に初めて『SI』の水着特集号に登場して以来、グラマラスな体型と自信に満ち溢れたポージングで男性からも女性からも支持されている。初めて同誌のグラビアに出演したときには「美しさは数字じゃない。女性の美に限界はない。自分の体をこんなにセクシーに感じた撮影はなかった」「美しさはあらゆる体型とサイズで成り立っているもの。そのメッセージを伝えようとするSIのみんなと一緒に仕事ができたことが嬉しい」とコメント。女性たちには「余分なお肉やストレッチマーク、セルライトやニキビがあっても不安になったり怖がったりしないで。私たちはみんな美しくて強くてパワフル。お互いに高めあい、お互いを刺激し合いましょう!」と女性たちにメッセージを送った。
このコメントを見て「こんな風に自信を持って生きたい」と思った人が続出! その結果、女性たちから前向きな姿勢でいるための秘訣を聞かれることが増えたそう。最近ウェブサイト「Story + Rain」のインタビューでハンター曰く「みんなによく聞かれるの。『あなたの秘密は何? どうすればいいの?』って」。
彼女の答えは意外なことに「秘密なんてない」。続けてこう語る。「今でも落ちこむ日はある。正直にいえば今日もそうだし昨日もそう。何もしないで寝ていたい日、やらなくてはいけない仕事がしたくない日、自分自身に自信が持てない日なのよ」。でもそれをネガティブに捉えないのがハンターのポリシー。「そういう日があってもいいの。それで自分がどんな人間かを決まるわけではないし、自信とは人生の旅路そのものなのだから。『ローマは1日にしてならず、自信も1日にしてならず』という感じね」。ボディポジティブのムーブメントのメッセンジャーとして女性たちの人気を集めるハンター。体型や外見だけではなく、メンタルな意味でもありのままの自分を受け入れることが前向きな生き方のカギ。そんな彼女のメッセージはさらに多くの女性の心に響きそう。
ライター/長坂陽子
ライター&翻訳者。ハリウッド女優、シンガーからロイヤルファミリー、アメリカ政治界注目の女性政治家まで世界のセレブの動向を追う。女性をエンパワメントしてくれるセレブが特に好き。著書に「Be yourself あなたのままでいられる80の言葉」(メディアソフト)など。
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