「人間は生まれながらに美しい」人気番組「クィア・アイ」ジョナサンの言葉に込められた真意とは

 「人間は生まれながらに美しい」人気番組「クィア・アイ」ジョナサンの言葉に込められた真意とは
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横山正美
横山正美
2020-09-11

「番組をスタートしたのは、仲間達の名誉を守るためでもあったんだ」——Net flix『クィア・アイ』でスーパーポジティブなキャラクターで世界中をハッピーに“メイクオーバー”してくれるジョナサン・ヴァン・ネス。そんな彼が著書『Over the Top』の出版に際し語った人生の真実とは——。

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今や世界中で知らない人はいないであろう超人気番組であるNetflix『クィア・アイ』。日本編ではあの水原希子をナビゲーターに迎え、日本女性たちのマインドセットを次々とポジティブに変え、高い視聴率を獲得したことも記憶に新しい。番組の中でも別格の人気を誇り、押しも押されぬスーパースターとして番組を牽引しているのが、底抜けに明るくポジティブな“ヘアドレッサー”のジョナサンだ。

クィアアイ
『クィア・アイ』は、それぞれ専門知識を持つゲイ5人組から成るチーム「ファブ5」が依頼人を変身させるリアリティ番組。左から、ジョナサン・ヴァン・ネス(ビューティ担当)、アントニ・ポロウスキ(フード担当)、タン・フランス(ファッション担当)、カラモ・ブラウン(カルチャー担当)、ボビー・バーク(インテリア担当)。

母校を訪れた時に見せた見事なチアリーディングスキルや、プロレベルのスケーティングテクニックを見せたりと、そこはかとない多才ぶりを見せつけるジョナサン。まさに“ジーザス・クライスト”という言葉がピッタリくるその神々しい風貌に、トレードマークのヒゲがどこかコミカルな印象だ。

本名ジョナサン・ヴァン・ネスは、アメリカ、イリノイ州のクインシーというミシシッピー川流域の小さな町で生まれ育った。曰く「生まれた頃からリトル・ベイビー・クイーン」。幼少期からフェミニンで可愛らしかった彼は、家族全員に大切に育てられ、特に母のメアリー・ウィンターズを「生涯のベストフレンド」と呼んではばからない。

しかし、クインシーシニアハイスクールに進学すると、状況は一変する。学校初の“男のチアリーダー”を務めたものの、試合の最中には物を投げつけられることもしょっちゅう。さらに、“女みたいな男”とからかわれることが増えたことで、学校生活は彼にとって心地良いものではなくなってしまった。そして、周囲の好奇の眼に晒される中で徐々に自己肯定感を失い、遂にセラピーを受けるまでに精神が疲弊しきってしまったという。さらに、そのセラピーの最中に発覚したのが、幼少期に体験した“ある事件”が、大人になった今でも彼の心の奥底にずっと巣食っているという事実だった。

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