BLM運動渦巻くLAから。セレブ御用達ネイルアーティストが語る、アメリカでの成功と人種問題の未来
セレブリティ御用達ネイルアーティストへ
高校在学中にマニキュアリストとして稼いだお金を貯めて、メリーランド大学に進学。学位を取得後LAに移り住み、歯科業界への就職を目指したという。「ネイルは大好きだったけど、最初からネイルアーティストになろうと思っていたわけじゃないの。LAに移り住んで歯科のラボラトリースクールに通いながら、生活費を稼ぐためにまたネイルサロンで働き始めたの」。
そして、ラボラトリースクール卒業後しばらく歯科業界で働きながら、週2〜3日ネイルサロンでパートの仕事を続けていたある日のこと。突然ネイルアーティストへの“運命の扉”をノックする音が。「私が働いていたのは、大物プロデューサーとか、世界のセレブリティが大勢出入りするハリウッドのネイルサロンだったの。そこで働き始めてまもない頃、その中の数人が私のネイルのスキルが高くて勤勉だと褒めてくれて」。噂が噂を呼び、矢継ぎ早に指名が入るようになると同時に、映画の撮影や雑誌の仕事が舞い込むようになったという。
「その時に声がかかったのが「VOGUE」「ELLE」「Harper’s Bazaar」等々のハイファッション誌。それにセレブリティたちからもプライベートで声がかかるようになって、いよいよマネージャーをつけなきゃならないくらい大変なことになってしまったの(笑)」。これを機に、パートタイムのマニキュアリストではなく、いち“ネイルアーティスト”として独立したという。
セレブのセレブたる理由に触れて
ネイルアーティスト、キム・トゥロンを指名するセレブリティリストには、カイリー、ケンダル、キム、コートニーらジェンナー&カーダシアン一家をはじめ、ミランダ・カー、セレーナ・ゴメス、カミーラ・カベロら綺羅星のごときスーパースターたちが名を連ねる。彼女たちがキムさんを指名する理由は、完璧で繊細なテクニックと卓越したセンスであることは言うまでもない。しかしそれ以上に、彼女たちのプライベートに触れる機会が多い職業なだけに、その真摯な人柄とプロとしての倫理観の高さにある、と彼女たちの誰もが言う。
「彼女たちが何故“スター”と呼ばれるのかーーその理由が分かる?彼女たちは間違いなく私が今まで出会った女性たちの中で一番の“ハードワーカー”よ。心も身体もひと所に留まることなく、常にスケジュールはミーティングでびっしり、きちんと家事もこなしビジネスパーソンとしても事業も運営している。世界中を飛び回り、どんなに疲れていても、気分が塞いでいても、1秒後にはカメラに笑顔を向けなければならない。24時間365日こんなこと、誰ができるかしら?仕事に向き合う真摯な姿勢とプロ意識、そしてその才能は本当に尊敬に値するわ。憧れだけでは務まらない職業よ。セレブリティクライアントとの仕事で学ぶことは本当にたくさんあるの」。
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