筋膜リリースで柔らかい「胸」へ|背面・体側・正面のほぐし方
ヨガレッスンでも定番のキャット&カウですが、実は「全然できない……」という悩みも多いポーズ。その原因は、筋肉のこりと、椎間板の弾力不足から来る胸椎の硬さ。この企画では、その両面にアプローチし、キャット&カウが激変するメソッドをご紹介します。今回のテーマは、筋膜リリースで胸椎まわりの筋肉をゆるめる方法!
ボールを使った「筋膜リリース」で胸椎まわり(背面・体側・正面)の筋肉をゆるめよう!
ボールを使った筋膜リリースで胸椎まわりの筋肉を柔軟にしましょう。
筋膜とは
筋膜とは、筋肉を含む全身の組織をいくつかに分け、包んで結合させている膜のような組織のこと。この筋膜が硬くなると、その内部の筋肉の機能を損なってしまいます。
用意するもの
100円ショップなどでも買える直径20cmほどの空気を入れて膨らませるボールを用意。空気を少し抜き背骨になじむ硬さに。
1.背面の筋膜を刺激する2つの方法
胸椎の下にボールを置いて深呼吸。深い呼吸により、胸郭が広がることでボールに圧が加わり、それに対するボールの反発力で背面の筋膜を刺激。
背面(スーパーフィシャルバックライン)とは
足裏から頭頂まで背面全体を結ぶ筋膜のラインがスーパーフィシャルバックライン。ここをゆるめて背面の柔軟性を高め、背中を丸める動きをスムーズに。
ボールの反発力で「背面」の筋膜を刺激
1.仰向けで膝を立てる。ブロックの上に頭をのせ、肩甲骨の間にボールをセット。両腕を体の横に広げ、1分間ゆっくり深く呼吸。
2.呼吸を繰り返しながらボールの上で上半身を左右に30秒、上下に30秒、ゆっくりと小さくゆらゆら揺らす。
呼吸の力でお腹から胸椎を押し上げ、硬さをリリース
ボールを太腿に置いて前傾し、深呼吸。ボールの反発力でお腹から胸椎を押し上げ、硬くなった背面の筋膜をリリース。
1.正座になり、背すじを伸ばす。左右の太腿の上にボールをおき、両手は体の横に。
2.上半身を前に倒し、額を床につける。ゆっくり深い呼吸を2分繰り返す。
2.「体側」から胸椎を押し上げ胸椎~肋骨をほぐす方法
体側(ラテラルライン)とは
ラテラルラインは足裏の中心から脚の外側、体側をジグザグに肩の下まで走り、そこから耳までを結ぶ筋膜ライン。ここをゆるめて側屈をラクに。
やり方
ボールの上に横寝で片方の手脚を遠くに伸ばし、深呼吸。体側から胸椎を押し上げ、胸椎とそこにつながる肋骨まわりの筋肉をじっくりほぐします。
1.左側を下に横向きに寝る。ブロックの上に頭をのせ、胸の下にボールをセット。左手を体の前に伸ばし、左膝を曲げる。右手、右足を遠くに伸ばしながら1分間ゆっくり深く呼吸する。
2.呼吸を繰り返し、右手、右足を遠くに伸ばしながらボールの上で上半身を前後に30秒、上下に30秒、ゆっくりと小さくゆらゆら揺らす。反対側も。
3.お腹を刺激して「体正面」の筋膜をリリースする方法
正面(スーパーフィシャルフロントライン)とは
胸椎をしなやかに反るには正面の筋肉の柔軟性も必要。前面の足先~骨盤と骨盤~頭の2つの部分をつなぐスーパーフィシャルフロントラインをリリースして。
やり方
1.うつ伏せになり、両手の甲の上に額をのせる。おへその下にボールを入れ、1分間ゆっくり深く呼吸する。
2.呼吸を繰り返しながら、ボールの上で上半身を左右に30秒、上下に30秒、ゆっくりと小さくゆらゆら揺らす。
教えてくれたのは…峯岸道子先生
「Body & Mind Yoga Studio」主宰。フィットネス界の草分け的存在として活動後、2000年に沖ヨガ指導者認定を受ける。運動生理学に基づく的確なアプローチと参加者に寄り添うレッスンで幅広い世代から支持されている。
モデルを務めてくれたのは…石川 凛さん
雑誌やCM、ドラマなど多方面にわたって活躍中のモデル。陸上競技や水泳、ダイビングなど運動が得意で、2年前からヨガを始める。現在はティーチャートレーニングを受けながら、ヨガの学びを深めている。
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