「自分らしく生きろ」と言われても…。いまさら聞けない自分探しと自己肯定感の関係
「また今日もダメだった……」「どうせ私なんて……」いつもこんなふうに思ってしまうのは、あなた自身の問題ではありません。心の中にある「メンタルノイズ」が邪魔をしていたのです。自己肯定感は高めなくていいし、ポジティブに変われなくても大丈夫。『ありのままでラクに生きる練習』(アスコム)より内容を一部抜粋して紹介します。
「自分らしさ」ってなに?
自己肯定感とは、自分はありのままでいい、生きているだけで価値があるという感覚です。
その感覚を得られている人は、自己肯定感が高いといわれるし、得られていない人は低いといわれる。
本当のことを言うと、自己肯定感に高いも低いもないんですけどね。
その感覚を得られていない人、要するに低いと思っている人たちが、自信がありそうに見える人や、いつもポジティブに見える人や、自由にのびのび生きている人たちを見て、自分と比べて高いと言っているだけ。
実際、自己肯定感が高いと思われている側の人たちは、自己肯定感なんて気にしてませんからね。
それでは、自分のありのままってなんでしょうか?
自己啓発本やセミナーやネット上の記事でよく出てくる、「自分らしさ」と言ったほうがわかりやすいかもしれません。
でも、その自分らしさがわからない。わからないから、「自分らしく生きよう」と言われても、どうしていいのか悩んでしまう。
その手がかりとなるのが、実は、メンタルノイズです。
メンタルノイズは「自分らしさ」の手がかり
メンタルノイズに気づくことは、潜在意識の中から普段は忘れてしまっていることを引っ張り出す作業です。ですから、あなたが気づいていない「自分らしさ」のヒントになります。なにしろ潜在意識には、あなたが子どもの頃から考えてきたこと、思ったこと、そして経験がたっぷり詰め込まれているのですから。
例えば私にも、「あ、自分ってそうなんだ」と気づいた、こんな経験があります。
最近まで私は、タワーマンションの高層階に住んでみたいと思っていました。でも現実はそうなっていなくて、住んでみたくて憧れている状態が続いていたわけです。そんな中で、妻の一言がきっかけで自分のメンタルノイズに気づかされました。
「これまで住んだ部屋で一番高いのは何階だったの?」
答えは4階でした。よくよく思い出してみると、13階建てのマンションで3階に住んでいたこともあります。
あれ? あらためて考えてみると、そんなに高層階の部屋を選んでこなかったな。そんな気づきがありました。「タワマンの高層階」は、なんとなく成功の証みたいなイメージがあって憧れていただけなのかもしれません。別に、そこで生活したいという具体的な目的があったわけじゃないんですね。
頭では「タワマンの高層階に住みたい」と考えている。
でも、心の奥には「3階か4階がいい、安心」というノイズがある。
頭と心があべこべですから、無意識にブレーキがかかって、タワマンに住めなかったのでしょう。これが、普段は意識していない本当の自分。私は別に、高いところに住みたいとは思っていなかったのです。
まったく自覚はありませんし、今でも4階が好きとは思っていませんが、目の前にあるすべての現実が、自分の内面の答えです。
こうしてノイズに気がつくと、自分で納得して、自分で決めている感覚を得られるようになります。
私の場合は、潜在意識で「3階か4階がいい」と思っている自分に納得ができましたから、タワマンに住みたいという考えは消えました。こうなれば頭と心のあべこべが解消されるので、もやもやと悩むこともありません。
また、仮に私が「それでもタワマンに住みたい」と思うのならば、ノイズに邪魔されないようにキャンセルすればいいんです。
ノイズを受け入れるにせよ、キャンセルするにせよ、自分でノイズに気がついて、自分でどうするかを決める。そうすることで「自分らしく生きている」「自分の人生を生きている」感覚になります。
これがまさに自己肯定感です。
「自分らしさ」がわからないという人は、潜在意識の中に隠されたメンタルノイズに目を向けてみてください。自分が潜在意識で、なにを望んでいて、なにを拒んでいるのか。そして、今まで気づかなかった自分を受け入れるのか、あるいは変えてみたいと思うのか。
いずれにせよ、自分を知ることが第一歩。そこからどう次の一歩を踏み出すのかを自分で選ぶことが大切です。
メンタルノイズ心理学創始者。30代で独立後、仕事で大きな成果を上げる一方、心身の不調を経験したことをきっかけに、「人はどうすれば本当に変われるのか」を深く探究するようになる。国内外の心理学・心理療法長年学び、極めて少数の「本当に効果の出る技法」を 組み合わせた独自のメソッドを提供するに至る。心の表面に現れる悩みだけでなく、その奥にある無意識の思考や感情のクセ=「メンタルノイズ」に着目し、生きづらさや人間関係、自己肯定感の問題に向き合ってきた。単なる知識の習得にとどまらず、現実の変化につながる実践的な心理学として、誰に相談しても変わらなかったという人たちの最後の場所として、山根自身の想像を超える様々な現実変化を引き起こしてきた。講座・セッション・カウンセラー育成にも力を注ぎ、書籍やメディアを通じた発信も行っている。著書はメンタル本大賞2021優秀賞を受賞し、累計10万部を突破。
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