夫・菊池雄星を支える渡米生活のなかで変わった心と体。瑠美さんが語る「自分らしさ」とは?
2024年9月に「Beauty&Wellness」をコンセプトにしたアパレルブランド「The Ruby’s」を立ち上げるなど、トレーニングを通じて得た経験やフィットネス情報を発信している元アナウンサーの菊池瑠美さん。来シーズンはロサンゼルス・エンゼルスに所属することになったメジャーリーガーの菊池雄星選手と2016年に結婚後、妊娠中の2019年に渡米。アメリカを拠点に生活を送る瑠美さんに、インタビューVol.3では自分らしく生きること。そして、トレーニングを始めて変わった夫婦関係などお話をお聞きします。
トレーニングのあとには夫に筋肉のチェックを
――インタビューVol.1、Vol.2では、トレーニングを通じて変わった考え方や体型に関する日米の認識の違いなどをお聞きしました。今を自分らしく、ハッピーに過ごすことが何よりも大切だとおっしゃっていましたが、「自分らしさ」に悩む人も少なくない時代、瑠美さんは「自分らしさ」をどうとらえていらっしゃいますか。
瑠美さん:難しいですよね。これもダイエットに続いて永遠のテーマだと思います。人それぞれ、生まれ持ったキャラクターや個性のようなものはあると思いますが、様々な環境、経験を経て自分という軸が出来上がりますよね。そして、出会う人によって良い影響を受けながら、引き出しができたり、軸に肉付けができていくのかなと思うようになりました。
日々生きていると、この人のこういうところを吸収したいな、学びたいなと思うことばかり。そういういいところを取り入れながら、自分と向き合っていくことが大切なのかなと思います。
――ネガティブな比較ではなく、ということですね。
瑠美さん:そうですね。素敵だなと思う人のことを学んで取り入れていくことが自分らしさを見つけるきっかけになるように思います。
――瑠美さんが憧れるのはどんな人ですか。
瑠美さん:やっぱり運動している人ですね。日本にいたころは、どうやったらかわいくなれるのか(笑)。そればかり考えていたんですけど、今はかっこいいと言われるのが一番うれしいんですよ。自分でも驚くくらい変わったなと思います。トレーニングしたあとに、必ず夫に筋肉をチェックしてもらうんですけど、そこで褒められるとテンションが上がります(笑)。オフの期間は、一緒にジムに行くこともあります。私は街中に出るタイプですが、夫はシーズン中は特に球場と自宅の往復のため、私が好きなジムを紹介したり、お互いに消費カロリーを見せ合ったり。一緒に汗をかいて、辛いトレーニングを乗り越えた後は達成感がありますし、より夫婦の絆が深まる気がして楽しいです。
――夫婦間での話題も広がりそうですね。
瑠美さん:出会ったときよりも、今の方がお互いのことを分かり会えているような感覚があります。夫には「出会った時は華奢で、重い荷物は1人で持てないかな?と心配していたけど、今は何でも持てるよね!頼もしいよ!」と、喜ばれます。アスリートの視点から「きれいな筋肉の付き方」と言われたいので、もっと高みを目指したいです!基礎がなくてもトレーニングで変われることを発信したいですね。
――インタビューVol.1で、ご結婚する前までは運動とは無縁だったとおっしゃっていましたから、その変化に驚いていらっしゃるかもしれませんね。
瑠美さん:そうですね。でも、本当にトレーニングを始めてから外見も内面も、いろいろなことが変わりました。運動の基礎が全くなかった私でも、良いトレーナーとの出会いや、様々な考え方に触れたことでここまでできるんだということをもっとたくさんの方に知っていただきたいですね。
産後に体型が変化したとき、自分でも諦めていたところがありました。どうしたらいいのか分からなかったけど、トレーニングを続けていたら結果が出て、それが自信になりました。運動はストレス発散にもなるため、育児でも疲れることがほとんどなくなりました。感情的に怒るということはせず、対話をすることを心掛けています。子どもの目線になって話して解決する、ワンオペ育児でも心に余裕が生まれたのは、トレーニングの成果の一つかもしれません。
夫もいろいろとチームを移籍していますから、決まったお友だちと長く過ごすということができない環境なので、息子といかに楽しく過ごすか、というのも私のテーマなんです。トレーニングで体力がついたから全力で遊べるのもうれしいところですね。
――来シーズン、菊池選手はロサンゼルス・エンゼルスでプレーとまた少し環境が変わりそうですね。
瑠美さん:そうですね。来シーズンの新生活を具体的にイメージしているところです。これまでも新しいエリアではジムを通じて地域のコミュニティに溶け込む努力をしてきたので、今回も最寄のジムからご近所付き合いが始まりそうで楽しみです。
――楽しみが多そうですが不安はありませんか?
新生活のスタートは誰でも不安や期待があるものですが、心配事はワクワクした感情で打ち消すようにしています。特にアメリカ生活では、勇気を出して自分から行動することを心掛けています。例えば、私は自分から挨拶をして、相手に興味を持って質問をする。これだけで会話が膨らみ、チームの奥様会などの社交の場では2、3時間楽しく過ごせて、友達ができます。遠慮や謙虚さは日本の美徳で、その精神はいつも胸にありますが、アメリカでは意見を求められる場面もあるため、少し切り替えています。様々な価値観の方がいらっしゃいますので相手を尊重しつつ、求められたら自分の意見を丁寧な表現で優しさを持って伝えることで打ち解けられるということを経験してきました。今まで知らなかった世界が広がっていく感覚を今後も楽しんでいきたいですね。
――新たに立ち上げたアパレルブランド「The Ruby’s」など、これからの活動についても教えてください。
瑠美さん:「The Ruby’s」については今後も、コンセプトにしている「Beauty&Wellness」という二つの軸を大切にしていきたいですね。ストレッチ性にこだわっているブランドですから、肩ひじ張らずにリラックスして着ていただけるものを届けていきたいと考えています。フィットネス関連では、夫が地元である岩手に室内練習場を作ったこともあり、地元に根付いたイベントを企画・開催したいと思っています。自分の経験や情報の発信も続けていきたいですし、私や「The Ruby’s」のアイテムをきっかけに、少しでも運動に興味を持っていただき、心身ともに健康でハッピーになっていただきたいですね。
【プロフィール】
菊池瑠美
1986年生まれ。フェリス女学院大学卒業。
キャスターとして報道、バラエティ、スポーツ番組などに出演。
2016年に現エンジェルスの菊池雄星投手と結婚し、2019年にに第一子を出産。
野球選手の妻として夫をサポートする傍ら、2024年には株式会社を設立し、CEOに就任。アパレルブランド「The Ruby’s」をローンチした。フィットネスイベントを主催するなど、女性を応援するための取り組みに尽力している。
ドレス:Stretch Tee Midi Dress (NV) ¥21,780(税込)(The Ruby’s)
AUTHOR
ヨガジャーナルオンライン編集部
ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。
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