性的同意って何?子どもを性被害・性加害から守るための4つのヒント

性的同意って何?子どもを性被害・性加害から守るための4つのヒント
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エコーチェンバー現象や排外主義の台頭により、視野狭窄になりがちな今、広い視野で世界を見るにはーー。フェミニズムやジェンダーについて取材してきた原宿なつきさんが、今気になる本と共に注目するキーワードをピックアップし紐解いていく。

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近年、さまざまな性加害・性被害のニュースが取り沙汰されることがよくあります。子どもが狙われるケースも散見され、医者や教師、クラスメートなどが加害者である場合も珍しくありません。

子どもを持つ親として、どうすれば子どもたちを守れるのだろうか、と頭を悩まされている方も少なくないでしょう。残念ながら、100パーセント性被害に合わない防御策というものは存在しません。なぜなら、被害者に全く落ち度がなくても、被害に遭ってしまうケースは多々あるからです。

ただし、親として、被害・加害の可能性を下げる教育をすることは可能です。そのための一つのキーワードが「性的同意」です。

今回は、『10代のための「性と加害」を学ぶ本 暴力の「入口」「根っこ」「しくみ」を知る包括的性教育マンガ』(時事通信社 著者:櫻井裕子・斉藤章佳 漫画:イゴカオリ)を参考に、「性的同意」とは何かを簡単に解説してきます。

性的同意とは? 同意がない性的行為は犯罪

性的同意とは、性的な行為に対し、積極的にしたいと望むお互いの意思を確認する行為です。

日本では、2023年6月に刑法が改正され、「不同意成功等罪」が創設されました。これにより、同意のない性行為が明確に犯罪として定義されたのです。

性的同意能力がない子どもを狙う「グルーミング」被害を防ごう

ちなみに、性的行為に同意できる年齢は、16歳だと定められていますから、16歳未満の子どもと大人が性行為を行った場合も、大人は処罰されます。なぜなら、16歳未満は子どもであり、まだ判断能力がない未熟な状態であるため、いくら本人が同意していたとしても、大人の側が自制する必要があるからです。

ただし、世の中には、子どもを狙って、巧みな言葉や親切な態度、大人扱いなどをして、「対等な立場」だと誤認させ、性行為を行う大人もいます。こういった大人の作為的な行為は「グルーミング」と呼ばれるものです。

グルーミング被害に子どもたちを合わせないためには、特定の大人と二人きりの機会を作らせないことや、プライベートゾーン(水着で隠れる部分)を誰にも見せない、触らせないことなどを伝えておく必要があるでしょう。

性的同意に必要な4つの条件

次に「具体的に性的同意とは何か」を『10代のための「性と加害」を学ぶ本 暴力の「入口」「根っこ」「しくみ」を知る包括的性教育マンガ』を参考に紹介していきます。

性的同意には、必須の4つの条件があります。

性的同意の条件1 対等性

ひとつめの条件は、対等性です。

力関係や社会的地位に影響されず、二人が対等な立場にあることが重要なのです。ただし、現実的には恋愛感情を多く持っていて相手に嫌われたくないと思っている方が、弱い立場になりがちでしょう。また、体力や社会的地位、年収などが高い方が、立場が強くなりがちでもあります

なかなか完全に対等な人間関係を作るのは困難です。ですから、立場の強い方が、自分の立場を自覚し、性行為に対するプレッシャーをかけないよう配慮する必要があります。

性的同意の条件2 明確性

ふたつめの条件は明確性です。

性的同意をする際には、明らかな言葉や態度でイエスを伝える必要があります。

例えば、恋人の家に遊びに行ったとします。その場合、「うちに来てくれたんだから、性行為への同意がとれた」とするのはNGです。同意したのはうちに遊びにいくことであって、性行為への同意ではないからです。

性的同意の条件3 非強制性

3つめの条件は、非強制性です。

無理やり相手に同意をさせるのはダメだということです。「お願い!」と頼み込むのは、強制と同じ圧を相手にかける可能性があるので、避けましょう。

性的同意の条件4 非連続性

4つめの条件は、非連続性です。

例えば、恋人とラブホテルに入ってキスをしたけれど、セックスはやっぱり怖いしまだ早い気がする、と思ったとします。その場合、キスはYESといったから、セックスにもYESと言わなければならないのかな、と思う必要はありません。一つひとつの行為に対し、したいことはしたい、したくないことはしたくない、と伝えることが大切です。

この非連続性について、子どもたちに伝えておくことは重要でしょう。

なぜなら、相手が嫌がっているにも関わらず、キスしたんだからいいだろう、と強引に性行為をしてしまうと、のちに不同意性行罪に問われる可能性もあるからです。

以上、4つの性的同意の条件について子どもたちに伝えておくことは、子どもを被害者にも加害者にもさせないため、重要なことだと言えるでしょう。

時代は変わっている。親世代の合法は、令和の非合法

大切なのは、親世代が性的同意へのリテラシーを高める必要がある、という点です。

かつては、夫婦間のレイプは罪には問われませんでしたが、今は明確に性犯罪です。数年前は、不同意性行罪はありませんでしたが、現在は、性的同意のない性行為は犯罪です。

子どもの未来を守るためにも、親世代が積極的に価値観をアップデートし、子どもたちに伝えていく必要があるでしょう。

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