花粉症を代表するアレルギー性鼻炎【医学博士が教える】目指すべき治療とは?

花粉症を代表するアレルギー性鼻炎【医学博士が教える】目指すべき治療とは?

鼻炎で悩んでいる、すべての人へ!花粉症、副鼻腔炎、鼻水・鼻づまりなど鼻の悩みがまるっとスッキリ、鼻の名医が実践する驚きのメソッドが一冊に。医学博士の木村至信(きむら・しのぶ)さんの著書『1万人の鼻の悩みを解決した医師が教える 鼻炎のリセット法』(アスコム)より内容を一部抜粋して紹介します。

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〝完治〟ではなく〝寛解〟を目指す

花粉症に代表される「アレルギー性鼻炎」の治療方法はいくつもあります。今はそれぞれの治療法の特徴を知り、自分の志向性に合う治療法を組み合わせて選択できる時代です。患者さん自身にも基本的な知識があれば、医師ともしっかりコミュニケーションができます。そうすれば、通り一遍の治療や、よくある「1時間待って1分間の治療」ではなく、より自分のライフスタイルに合った、効果的な治療を受けられるでしょう。いくつかの治療法を紹介しますが、ほとんどの治療法は、根本的にアレルギーをなくすものではありません。完治できる副鼻腔炎と違って、アレルギー性の病気に完治はありません。

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アレルギーは「自己免疫反応」で、私たちの体に必要なものだからです。アレルギーがなくなるというのは、その自己免疫反応が働かなくなるということです。鼻から異物が入ってきても抵抗勢力がない状態ですから、異物が体の奥にまで入ってしまい、深刻な病気になってしまうでしょう。近年、保険が適用されることになった舌下免疫療法でも、100パーセント治る人は1割もいません。ですから、アレルギーは〝完治〟でなく、〝寛解〟を目指します。寛解とは病気の症状が軽くなる、あるいは消失する状態を指す医学用語で、完治と違って病気が完全に消え去ったわけではないものの、かなり良好な状態です。

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アレルギー性鼻炎の治療の基本は、出てしまった症状を抑えることと、症状を再び起こさせないこと。花粉のアレルギー性鼻炎であれば、その処方は花粉の飛ぶ時期でも変わります。花粉症については、治療法の一つに予防投与があります。症状が出始める前から内服を始めると、弱い抗ヒスタミン剤でも症状が抑えられ、花粉のピークになっても悪化しにくいとされています。たとえばスギ花粉なら、花粉が飛ぶより前の、1月上旬から薬を飲み始めるのです。悪くなってからでは、重い花粉症薬や複数の薬を飲まざるをえなくなるので、早めに耳鼻科クリニックで相談するといいでしょう。私は、その年の最後の花粉治療の際に多めに薬を処方して、「来年1月にムズムズしたら飲み始めてください」と話し、予防投与をすすめます。通常、粒状の薬は処方から一年は安全に飲めるので、この方が患者さんの手間を省けるのです。

 
『1万人の鼻の悩みを解決した医師が教える 鼻炎のリセット法』(アスコム)
『1万人の鼻の悩みを解決した医師が教える 鼻炎のリセット法』(アスコム)

この本の著者…木村至信(きむら・しのぶ)

医学博士、耳鼻咽喉科、頭頚部外科。専門は音声学・癌・難聴遺伝子。信州大学病院に勤務後、難聴遺伝子、遺伝子解析研究のスペシャリストとして厚生省で研究に携わり、米国ネブラスカ州国立リサーチ病院に留学、研究を続ける。大学病院での高度医療、癌センターでのオペ研修など医療のトップレベルで15年以上勤務。横浜市大医学部にて医学博士を取得。現在、横浜市内のクリニックで地域密着の診療に励んでいる。1万人の鼻の悩みをもつ患者を救ってきた名医として定評がある。一方、幸せな人生には鼻と耳の健康こそ不可欠だという考えのもと、国内外でボランティア医療に従事。毎年、フィリピンのマニラを訪れ、「歯医者、耳鼻科医、救急医に診てもらえるのはせいぜい一生に一度」というスラムの人びとに無償で医療を提供する活動を継続している。独特の癒しキャラを生かして医療コメンテーター、コラムニストとしても活躍。木村至信BANDのヴォーカルとしてもメジャーデビュー。シンガーソングライターとしても活動中である。

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