亜鉛不足を防ぐ!朝、スープに入れると良い食材とは?|管理栄養士が解説
亜鉛は、すこやかな肌や髪の維持、免疫機能のサポートなど、全身のさまざまな生理機能に関わる栄養素です。 そんな亜鉛が、現代女性の健康課題として見逃せない状況にあることをご存じでしょうか。 最新のデータによると、30代女性の亜鉛摂取量は平均7.4mg。国が定める推奨量の8.0mgに届いていない実態があります。 この記事では、忙しい朝でも亜鉛摂取量を無理なく高められる食材を管理栄養士がご紹介します。
現代女性が抱える「亜鉛不足」
厚生労働省が示す18〜64歳女性の亜鉛の推奨量は、1日7.5〜8.0mgです。 令和6年の最新データによると、20〜64歳女性の平均摂取量は7.5mgと報告されており、 一見すると推奨量を満たしているように見えます。
しかし、数値はあくまで平均値であり、亜鉛が不足している女性は少なくありません。 実際に30代女性の亜鉛摂取量は、推奨量よりも下回っています。
栄養素としての「亜鉛」の特徴
亜鉛は、体の機能を正常に保つために欠かせない必須ミネラルです。 体内で生成することができない栄養素のため、日ごろから食事で摂取する必要があります。 もし不足した場合、脱毛や皮膚炎、味覚障害、慢性的な下痢など、全身にさまざまな影響が現れる可能性があるでしょう。

現代女性が亜鉛不足になりやすい理由とは?
現代女性が亜鉛不足になりやすい理由の1つは、加工食品やレトルト食品に偏った食生活です。 忙しい日々が重なると手軽な食品を選びがちですが、これらに含まれる「フィチン酸」は亜鉛などのミネラルと結合し、 吸収を妨げる可能性があります。 また、保存や加工のために使われる「ポリリン酸ナトリウム」は、亜鉛を体外に排出しやすくするとされています。
一方で、亜鉛不足の原因には他にも、食事からの亜鉛摂取不足やアルコールの過剰摂取、ストレスなども関係しています。 複数の原因が重なっているケースも視野に入れて考えておくとよいでしょう。
効率よく亜鉛を摂るなら「卵」
効率よく亜鉛を補いたい朝に、心強い味方となってくれる食材が「卵」です。 卵1個(約50g)には約0.6mgの亜鉛が含まれており、他の身近な食材に比べて含有量が多い傾向にあります。
さらに嬉しいのは、卵が動物性タンパク質である点です。 亜鉛は動物性タンパク質と一緒に摂ると吸収されやすくなるため、 1つの食材でどちらも摂れるのは大きなメリットといえるでしょう。 溶き卵にしてふわふわの食感を楽しんだり、ポーチドエッグのようにボリュームを出したりと、 調理法を変えて飽きずに続けられるのも魅力です。

おすすめの卵スープレシピ例
マグカップ卵スープ:カップに水とコンソメ、冷凍ほうれん草を入れ、卵を割り入れて黄身に数箇所穴を開けたら、 レンジで加熱するだけ。
ふわふわ卵のかきたま汁:煮立ったスープに水溶き片栗粉で少しとろみをつけ、溶き卵を回し入れます。 とろみをつけることで、全体がふんわり仕上がります。
落とし卵のみそ汁:具材を煮込んだ鍋に卵を割り落とし、弱火で5分弱加熱します。 火を止めて味噌を溶き入れ、一煮立ちさせて完成です。
「みそ汁」もおすすめ!
亜鉛を日常的に補う方法として、毎朝のスープを「みそ汁」にすることもおすすめです。 実は、ベースとなる味噌そのものに亜鉛が含まれているため、 味付けを味噌にすると手軽に亜鉛の摂取量を増やせます。
例えば、1食分のスープを作る際、コンソメ1個分(5g)に含まれる亜鉛量は0mgであるのに対し、 味噌大さじ1杯には約0.2mg。 さらに、みそ汁の定番具材である木綿豆腐や油揚げも、亜鉛を比較的多く含むため、 一緒に取り入れると摂取量を確保しやすくなります。
おすすめのみそ汁アレンジ例
ゴマ香るおみそ汁:植物性食品の中でも特に亜鉛が豊富な「ごま」。 仕上げにスープに散らせば、香りの楽しみも加わります。
みそバター汁:完成したみそ汁に、お好みの量のバターを溶き入れます。 普段の味噌汁よりもこっくりした味が特徴で、もやしやじゃがいも、かぼちゃなどの具材とよく合います。
ミルクみそ汁:完成したみそ汁に、お好みの量の牛乳を加えます。 普段の味噌汁よりもまろやかな味になるのが特徴で、鮭やキャベツ、玉ねぎとよく合います。
どのくらい亜鉛を摂ればいい?
亜鉛は本来さまざまな食品に含まれているため、1食ごと神経質になりすぎる必要はありません。 大切なのは、普段の食事に「+α」の意識を持つことです。 特に一日の始まりである朝、いつものメニューに亜鉛豊富な食材を少し足すだけで、 不足しがちな分をかしこく補えます。
例えば、みそ汁に卵1個と木綿豆腐1/8丁(約30g)加えるだけで、およそ1.0mgの亜鉛を摂取できます。 さらにカットわかめ(約6g)も加えると、計1.2mgを生活にプラスできるでしょう。
まとめ
亜鉛不足は「+α」の意識でかしこく補えます。 亜鉛を比較的多く含み、かつ良質なたんぱく源である卵を1個追加するだけでも、 摂取量の底上げにつながります。 まずは明日、いつもの朝のスープにプラスすることから始めてみませんか?
参考文献
・厚生労働省「国民健康・栄養調査(令和6年)」
・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
・厚生労働省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
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