「水は1日2L」って本当?体に合った正しい水の飲み方を管理栄養士が解説
水分補給は、熱中症対策として欠かせないものです。また、近年では美容や健康のために「水を飲むこと」をより意識している方も多いかもしれません。そんな中「水は1日2L」という目安を耳にする機会も増えています。しかし、この「2L」という量は、本当にすべての人に当てはまるのでしょうか。今回は、1日に必要な水分量の考え方と、無理のない水分補給のコツを解説します。
「2L」には食べ物の水分も含まれる
「水は1日2L」とよく聞きますが、この数字はあくまで目安のひとつ。実際に必要な水分量は、体格や活動量など、その人によって異なります。
ひとつの考え方として、体重1kgあたり30~40mLを目安にする方法があります。たとえば、体重55kgの成人なら、1日あたり約1,650~2,200mLの水が必要という計算です。体重が軽い方や重い方では、当然この数字も変わってきます。
このように考えると、「1日2L」という目安は、あながち大きく外れたものではありません。ただし、この「2L」には、食事に含まれる水分や体内でつくられる水分も含まれている点に注意が必要です。
飲み物としては「コップ5~6杯」を意識しよう
通常の食事からは、1日あたりおよそ1Lの水分を摂取できるとされており、さらに、栄養素が体内で代謝される過程でも一定量の水が生じます。
こうした点を踏まえると、飲み物として意識したい水分量は、体重55kgの成人であれば1日あたり「約1~1.2L」がひとつの目安になります。コップ1杯を200mLとした場合、5~6杯程度、500mLのペットボトルであれば2本半ほどをイメージすると、日常生活の中でも取り入れやすいでしょう。
なお、暑さが厳しい日、空気が乾燥している時期、汗を多くかいた場合などには、水分がより失われやすくなります。脱水を防ぐためにも、こうした状況では、ふだんよりやや多めの水を摂ることを意識すると安心です。
水分補給のコツ
必要な水分量が分かったら、次は「どう飲むか」も意識してみましょう。体に負担をかけず、無理なく続けられる水分補給のポイントを3つ紹介します。
こまめに飲むことを意識する
水分をしっかり摂ろうとして、一度にたくさん飲んでも、体はそのすべてを吸収できません。摂りすぎた水分は、尿や汗として体外へ排泄されてしまいます。
そのため、一度にコップ1杯程度を目安にして、1日の中でこまめに水分を補給することを心がけてみましょう。
飲むタイミングを決めて習慣化する
水分補給を習慣にするには、飲むタイミングをあらかじめ決めておくのもひとつの方法です。たとえば、起床後や仕事・家事の合間、食事のとき、入浴後、就寝前など、日常の動作と結びつけてコップ1杯の水を飲むようにすると、無理なく続けやすいでしょう。ご自身のライフスタイルに合わせて、飲むタイミングを決めてみてくださいね。
水分補給に適した飲み物を選ぶ
飲み物の選び方にも気を配りたいところです。水分補給を目的とする場合は、水や白湯、麦茶など、糖分やカフェインを含まない飲み物が基本になります。
カフェインやアルコールを含む飲み物には利尿作用があるため、飲んだ量すべてが体内にとどまるわけではありません。コーヒーや紅茶、お酒などを楽しんだあとは、水・白湯などで改めて水分を補うとよいでしょう。
【参考文献】
・国土交通省,「健康のため水を飲もう」推進運動
・厚生労働省,日本人の食事摂取基準(2025年版)
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