「変わらなきゃ」と思うほど、しんどくなるあなたへ|更年期の今、「整える」と「変える」を混同してはいけない理由

「変わらなきゃ」と思うほど、しんどくなるあなたへ|更年期の今、「整える」と「変える」を混同してはいけない理由
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高本玲代
高本玲代
2026-01-27

更年期の方に向けたサービス「よりそる」を運営する高本玲代さんが綴るコラム連載。高本さんご自身もまさに更年期世代。わかりやすい不調だけではない更年期の影響について、体験を交えてお話しいただきます。

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1月も後半に入ると、こんな気持ちが浮かんでくる人は少なくありません。

「このままでいいのかな」
「何か変えたほうがいい気がする」
「今年はさすがに、動かないとまずいかも」

年明けの高揚感が落ち着いたぶん、今度は焦りが顔を出しやすい時期です。

特に、更年期の世代にとっては、この感覚が思っている以上に重くのしかかることがあります。

体調の揺らぎ、気力の波、これまで通りにいかない感覚。

そこに
「変わらなきゃ」
「このままじゃダメ」
という思いが重なると、心も体も、さらに疲れてしまいます。

でも、ここで一度立ち止まって考えてみてほしいのです。

「整える」と「変える」は、同じではありません。

「変えなきゃ」という気持ちが強くなる理由

更年期に差しかかると、自分の変化に否応なく気づかされる場面が増えます。

・疲れやすくなった
・集中力が続かない
・気分の波が大きくなった

すると、
「今までと同じやり方ではダメなのかもしれない」
「何かを変えなきゃ」
という考えが浮かびやすくなります。

さらに1月という時期は、
「今年はどうする?」
「このままで終われない」
という空気が強まります。

その結果、本当は疲れているだけなのに、変化そのものを急いでしまうことが起こります。

でもそれは、前向きさの問題ではありません。

多くの場合、状態を整える前に、方向を変えようとしているだけなのです。

整えることは、「良くする」ことじゃない

「整える」という言葉を聞くと、多くの人は
「元気になる」
「調子を上げる」
ことをイメージします。

でも、本来の「整える」は、必ずしもプラスに引き上げることではありません。

整えるとは、今の状態を無理に変えずに、過不足を減らすことです。

・頑張りすぎているところはないか
・抱えすぎている役割はないか
・今の体調に合っていない期待はないか

そうしたものを見直すことも、立派な調整です。

更年期は、
「足す」よりも
「引く」ことが必要になる場面が増える時期。

変わろうとする前に、まず整える。

この順番が逆になると、どんなに前向きな決断も、重たいものになってしまいます。

「何か始めなきゃ」は、本当に今?

1月後半になると、「結局、何も始めていない」という焦りが出てくる人も多いでしょう。

でも、ここで問い直してみてほしいのです。

それは、本当に“始めたい”気持ちでしょうか。
それとも、“始めていない自分が不安”なだけでしょうか。

更年期の時期は、体も心も、変化の途中にあります。

そんな中で、新しい習慣や挑戦を無理に重ねると、続かない自分をさらに責めることになりがちです。

今は、何かを増やすよりも、今あるものを見直すほうが、結果的に楽になることも多いのです。

「できなくなった」のではなく、「合わなくなった」

更年期に入ると、以前は当たり前にできていたことが、しんどく感じる場面が増えてきます。

すると、
「できなくなった」
「衰えた」
と捉えてしまいがちです。

でも実際には、今の体や気持ちに、合わなくなってきただけというケースも少なくありません。

役割の持ち方、
時間の使い方、
自分への期待。

それらを一度見直さずに、「変わろう」とすると、負担だけが増えてしまいます。

変える前に、まず整える。

これは逃げでも停滞でもなく、これからを楽にするための準備です。

今できる整理は、「手放す」ことかもしれない

もし今、
・何をどう変えたらいいかわからない
・決めようとすると疲れる
・考えること自体がしんどい

そんな状態なら、無理に答えを出さなくても大丈夫です。

今できる整理は、「次に何をするか」を決めることではなく、今、やらなくてもいいことを見つけることかもしれません。

・完璧にやろうとしていること
・今の自分には重すぎる期待
・本当は後回しでいい決断

それらに気づけたなら、手放していいことがわかった。それは、とても大きな前進です。

「変わらない」選択も、立派な選択

変わることだけが前進ではありません。

今は、
変えない。
決めない。
動かない。

そうした選択が、後から振り返って「一番よかった」と感じることもあります。

更年期は、勢いで進む時期ではなく、自分の状態に合った進み方を選び直す時期。

1月後半は、そのための調整をするには、ちょうどいいタイミングです。

どうか、「変われていない自分」を責めずに、「整え直している途中の自分」として、今の状態をそのまま受け止めてみてください。

それだけで、次の一歩は、ずっと軽くなります。

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