1月に調子が出ないのは、あなたのせいじゃない|更年期の体が「動かない」理由を、責めずに見てみる

1月に調子が出ないのは、あなたのせいじゃない|更年期の体が「動かない」理由を、責めずに見てみる
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高本玲代
高本玲代
2026-01-16

更年期の方に向けたサービス「よりそる」を運営する高本玲代さんが綴るコラム連載。高本さんご自身もまさに更年期世代。わかりやすい不調だけではない更年期の影響について、体験を交えてお話しいただきます。

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1月も半ばを過ぎると、
「そろそろ通常運転に戻らなきゃ」
「いい加減、動き出さないと」
そんな空気を、周囲からも自分の中からも感じやすくなります。

新年の目標を立てた人も、立てなかった人も、どこかで「私はこのままで大丈夫なんだろうか」と、立ち止まってしまう時期かもしれません。

特に、更年期の世代にとっては、この1月という時期が、思っている以上に辛く感じられることがあります。
やる気が出ない。気持ちが前に向かない。体が思うように動かない。

そんな状態が続くと、「自分の気合が足りないのでは」「甘えているだけなのでは」と、自分を責めてしまいがちです。

でも、まずお伝えしたいのは、1月に調子が出ないのは、意志や性格の問題ではないということです。

更年期の体は「切り替え」がゆっくりになる

更年期に入ると、体のリズムは少しずつ変わってきます。
これまでなら、年が明ければ自然と気持ちが切り替わり、1月からそれなりに動けていた人も、同じようにはいかなくなることがあります。

それは能力が落ちたからでも、前向きさがなくなったからでもありません。
体や気持ちの調整に、時間がかかるようになった、それだけのことです。

1月は、ただでさえ負荷がかかりやすい時期です。
寒さで体がこわばり、日照時間が短く、年末年始の生活リズムの乱れが残り、さらに「今年こそ」という無言のプレッシャーが重なります。

そこに更年期という変化の途中の体が重なると、スタートダッシュがきかないのは、むしろ自然な反応です。

エンジンが温まる前に「さあ、走ろう」と言われても、動きづらいのは当然なのです。

動けない自分を「ダメ」にしなくていい

更年期について相談を受けていると、多くの方が、こんな言葉を口にされます。
「前は、もっとできていました」
「1月から普通に動けていたんです」
「こんな自分になるとは思いませんでした」

でも、ここで一度立ち止まって考えてみてほしいのです。今のあなたは、昔のあなたと同じ条件の中にはいません。

環境も、役割も、体の状態も、少しずつ変わってきています。それなのに、「前と同じようにできない自分」を基準にしてしまうと、どうしても苦しくなります。

更年期は、今まで無理がきいていたことに
「少し調整が必要ですよ」と
体が教えてくれる時期でもあります。

それは後退ではなく、これからを楽に過ごすためのサインでもあります。

1月は「始める月」じゃなくてもいい

世の中では、
1月=スタート
1月=切り替え
1月=新しいことを始める月
というイメージが強くあります。

でも、更年期の体にとっては、1月は必ずしも「始めるのに向いている月」ではありません。

むしろ、
・様子を見る
・体調の波を観察する
・無理をしていないか確認する
そんな調整のための時間にあてたほうが、春以降がずっと楽になることも多いのです。

この時期に、
「今年どうするか」
「このままでいいのか」
という答えを出そうとしなくて大丈夫です。

今は、答えを出す時期じゃないのかもしれません。

「整える」と「変える」は、同じではない

更年期になると、
「何かを変えなきゃ」
「このままじゃいけない」
という焦りが出やすくなります。

でも、整えることと、変えることは、同じではありません。

整えるとは、今の状態を無理に良くしようとすることではなく、今の状態を把握して、負担を減らすこと。

今まで通りにできないことがあっても、それは失敗ではありません。
体や気持ちの条件が変わってきている中で、やり方を見直す必要が出てきただけです。

変わろうとしなくていい日が、あってもいいのです。

今できる整理は、「増やす」ことじゃない

もし今、
・何をしたらいいかわからない
・考えるのがしんどい
・判断する元気が出ない
そんな状態なら、無理に「次にやること」を探さなくても大丈夫です。

代わりに、こんな問いを自分に向けてみてください。
「今、やらなくてもいいことは何だろう?」

・完璧にやろうとしていること
・人と比べて焦っていること
・本当は今じゃなくていい決断

それらを一つでも見つけられたら、それは立派な整理です。手放していいことがわかった。それだけで、体や気持ちに少し余白が生まれます。

1月を「失敗」にしないために

1月の終わりが近づくと、
「何もできなかった」
「結局、今年もダメかもしれない」
と感じる方も少なくありません。

でも、1月を成果や行動量で評価する必要はありません。

・無理をしなかった
・自分の状態に気づけた
・手放していいことがわかった

それができたなら、1月はちゃんと意味のある時間だったと言えます。

更年期は、スピードを上げる時期ではなく、自分のペースを見直していく時期。
1月は、その準備として、とてもふさわしい月です。

どうか、
「始められなかった1月」を責めずに、
「整え直せた1月」として、
そのまま次の月へ進んでいってください。

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