食後の眠気を防ぐ!おにぎりと組み合わせると良い食材とは?|管理栄養士が解説
手軽で美味しいおにぎりは、お弁当をはじめ日常生活に身近な主食です。片手で食べられるため勉強や仕事、作業の合間など、短時間で食事を済ませたいときにも便利ですよね。ただ、人によっては「おにぎりを食べると眠くなる」と感じる方もいます。今回は、おにぎりを食べた後の眠気を予防するために今日からできる工夫を解説します。
栄養素と血糖値の関係
おにぎりを食べると眠くなる理由は、血糖値の変化やそれに伴うホルモンの分泌が関係します。主にエネルギー産生栄養素(三大栄養素)と食物繊維が血糖値に影響を与えます。
・炭水化物(糖質)
血糖値への影響が大きく、摂取後は比較的早く急上昇し、食後30分~1時間でピークを迎えます。とくに炭水化物単体で摂る場合は、少量の摂取でも大きく上昇・下降することがあります。
・たんぱく質
炭水化物と比べて血糖への影響は少なく、摂取後は目安として約3~5時間かけて影響し、緩やかに低下します。炭水化物が多い食品にたんぱく質を加えることにより血糖推移がなだらかになります。
・脂質
血糖値を直接大きく上昇させる栄養素ではありませんが、消化吸収をゆっくりにし血糖の急激な下降を抑制します。脂質が多い食事後(例えば夕食で脂質が多い場合の翌朝など)はいつもより血糖が下がりにくい方もいるため、血糖推移や食後の活動量などに応じて調整します。
・食物繊維
食事からの糖質の吸収を緩やかにし血糖値の急上昇を抑えます。
おにぎりの栄養組成は血糖値に影響しやすい
おにぎり1個(ご飯約100g)のエネルギー比は、炭水化物約92%(約144kcal)を占めます。たんぱく質は約6%(約10kcal)、脂質約2%(約3kcal)であり、ほとんどが炭水化物です。
そのため、おにぎりの具材がシンプルすぎると、血糖値が急激に上昇して急激に下降する血糖値スパイクが起こりやすくなります。血糖値スパイクは眠気に影響する場合があります。
眠気を防ぐためのおすすめの具材
血糖スパイクを防ぐために、おにぎりの炭水化物の吸収をサポートするたんぱく質、脂質、食物繊維を含む具材を取り入れましょう。具材は、おにぎりの形が保てる範囲でやや多めに入れると、おにぎりの炭水化物が一気に体内に入ることを防ぐことができます。
血糖推移は同じものを食べても人によって異なります。自分に合う組み合わせを探していきましょう。
おにぎりの具材の例(たんぱく質・脂質・食物繊維)
・鮭(たんぱく質)+ごま油(脂質)+わかめ(食物繊維)
・ツナ(たんぱく質)+マヨネーズ(脂質)+切り干し大根(食物繊維)
・鶏そぼろ(たんぱく質・脂質)+ごぼう(食物繊維)
・チーズ(たんぱく質・脂質)+かつおぶし(たんぱく質)+枝豆(食物繊維)
・ゆで卵(たんぱく質)+ごま油(脂質)+ひじき(食物繊維)
おにぎりの食べ方も工夫する
1食あたりのおにぎりのご飯量は茶碗1杯分を目安に食べやすい大きさで個数を調整します。多すぎると血糖が急上昇して不安定になりやすく、逆に少なすぎても数時間後に低血糖気味になり、眠気が出現する場合もあります。間食(食間)として食べる場合は茶碗に半量ほどが目安です。
また、食べる速さも重要です。おにぎりは一口量の調整が難しく、手軽さからつい早食いになりがちです。早食いをすると血糖値を下げるインスリンの分泌が追い付かず、血糖が一気に上がりやすくなります。とくに空腹が強いときは大きく変動しやすいため意識しましょう。よく噛むことで消化吸収が緩やかになり、食後の血糖変動も穏やかになりやすいとされています。
具材や食べ方の工夫によりおにぎりを食べた後の眠気を防ぎ、日常のパフォーマンスの向上に繋げましょう。
【参考】
・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・日本糖尿病学会「糖尿病食事療法のための食品交換表第7版」
・日本糖尿病学会「健康食スタートブック」
・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
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