食物繊維不足を防ぐ!朝、ヨーグルトと組み合わせると良い食材とは?管理栄養士が解説

食物繊維不足を防ぐ!朝、ヨーグルトと組み合わせると良い食材とは?管理栄養士が解説
瑞樹 管理栄養士
瑞樹
2025-12-27

忙しい朝の定番であるヨーグルトは、手軽で栄養価の高い食品です。 しかし、腸内環境を意識するうえで重要な「食物繊維」は、実はヨーグルト単体ではほとんど補えません。 本記事では、ヨーグルトの良さを活かしながら、食物繊維不足を防ぐために組み合わせたい食材について解説します。

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ヨーグルトは栄養価の高い食品。でも、食物繊維は別の話

牛乳は「準完全栄養食品」とも呼ばれるほど栄養価が高く、ヨーグルトもその栄養素を引き継いだ食品です。 良質なたんぱく質やカルシウム、ビタミンB₂などを含み、さらに発酵食品であることから、乳酸菌などの有用な菌を摂取できる点も大きな特長といえるでしょう。

一方で、ヨーグルトはすべての栄養素を十分に含んでいるわけではありません。 特に、腸内環境を考えるうえで重要な食物繊維は、ヨーグルトにはほとんど含まれていないという点は、意外と見落とされがちです。

厚生労働省の調査では、日本人の食物繊維摂取量は慢性的に不足していることが示されています。 ヨーグルトは腸に良い食品であるものの、それだけで食物繊維不足を補うことはできません。 そこで本記事では、ヨーグルトと組み合わせることで、食物繊維の摂取につながる食材を具体的に紹介していきます。

キウイ|朝から効率よく食物繊維を補える果物

キウイは朝ヨーグルトと相性のよい果物の代表例です。 1個あたりおよそ3gの食物繊維を含み、果物の中でも比較的多い部類に入ります。

水溶性食物繊維に加え、消化を助ける酵素も含まれており、排便回数や便性状の改善が報告されています。 朝に1個加えるだけで、1日の食物繊維目標量の1割以上を補える点は、大きなメリットといえるでしょう。

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オートミール|少量で確実に底上げできる

オートミールは、オーツ麦(えん麦)の外皮を取り除き、食べやすく加工した食品です。 精製度が低く、穀物の表皮(ブラン)や胚芽が残っていることが特徴です。

ヨーグルトに大さじ2杯混ぜるだけでも、およそ2gの食物繊維を補えます。 特にβ-グルカンと呼ばれる水溶性食物繊維は、腸内環境の改善や食後血糖値の上昇抑制に関する研究報告があります。 甘味を足さなくても食べやすいため、糖質を控えたい人にも取り入れやすい食材です。

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きな粉|手軽さと日本人向けエビデンスが強み

きな粉は、大さじ1杯でおよそ1gの食物繊維を含み、ヨーグルトに振りかけるだけで手軽に使えます。 大豆由来の不溶性食物繊維は便量を増やす作用があり、日本人を対象とした研究や学会報告が多い点も特徴です。

きな粉特有の香ばしさはヨーグルトとも相性がよく、甘味を加えなくても取り入れやすいのが特長です。

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冷凍ベリー|続けやすく美容面のメリットも

冷凍ベリーは50gで約1.5g前後の食物繊維を含み、洗う手間がなく、冷凍庫に常備できる点が魅力です。 ポリフェノールと食物繊維を同時に摂取でき、腸内細菌との関連も報告されています。

他の果物と比べて糖質量が控えめなため、血糖値が気になる人にも取り入れやすい点が特長です。

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ヨーグルト×食物繊維で、食事をアップデート

このように、ヨーグルトは食物繊維を多く含む食品と組み合わせやすい点が大きな魅力です。

食物繊維は、腸内環境だけでなく、体全体の健康を支える重要な栄養素です。 十分に摂取することで、腸内環境の改善だけでなく、心筋梗塞やがんなどの生活習慣病リスクの低下とも関連することが、これまでの研究から示されています。

まずは1日あたりプラス3〜4gを目安に、無理のない形で食物繊維を増やしていくことが推奨されています。 朝のヨーグルトにひと工夫を加えて、毎日の食事をアップデートしてみてはいかがでしょうか。

参考文献

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