知らないと怖い!?高血圧の方が避けたい〈NG食べ物〉管理栄養士が解説
高血圧は、静かに進行しながら心臓病や脳卒中などの重大な病気を引き起こす「サイレントキラー」と呼ばれており、日本人のおよそ3人に1人が高血圧という状況です。高血圧の予防や改善には、薬だけでなく、日々の生活習慣、特に「食生活の見直し」がとても重要です。今回は、高血圧の主な原因と、避けるべきNG食材について詳しくご紹介します。
高血圧の主な原因とは?
高血圧の発症には、遺伝的な要因と環境的な要因の両方が関係しています。特に現代の生活習慣には、高血圧を引き起こしやすい要素がたくさん潜んでいます。
塩分の過剰摂取
塩分(ナトリウム)を摂りすぎると、体内の水分量が増え、血液量が増加します。その結果、血管にかかる圧力が高まり、血圧が上昇します。日本人の食生活は塩分が多くなりがちで、目標とされる1日の食塩摂取量(男性7.5g未満、女性6.5g未満)に対し、実際の摂取量は男性10.7g、女性9.1gと大きく上回っています。
肥満・体重増加
体重が増えると、心臓が血液を全身に送るためにより多くの力を必要とし、血圧が上がります。特に内臓脂肪が多いと、血管の柔軟性が失われやすくなり、高血圧のリスクが高まります。
過度の飲酒・喫煙
アルコールの摂りすぎは血圧を上昇させ、喫煙は血管を収縮させて血圧を不安定にします。これらの習慣は動脈硬化の進行にもつながるため、注意が必要です。
運動不足・ストレス
運動不足は肥満を招くだけでなく、血管の柔軟性を低下させます。また、ストレスが続くと交感神経が活発になり、血圧が上がりやすくなります。
高血圧の方が避けたいNG食べ物
高血圧の原因を踏まえたうえで、特に注意したい食べ物を見ていきましょう。
加工食品・インスタント食品
ハム、ソーセージ、ベーコン、カップラーメン、レトルトカレーなどの加工食品やインスタント食品には、大量の塩分が含まれています。保存性を高めるために塩が使われていることが多く、1食で1日の塩分摂取目標(6g未満)を超えてしまうこともあります。
変更ポイント:手作りの料理に切り替え、塩分を調整しましょう。素材の味を活かす調理法や、香辛料・酢・柑橘類を使って風味を加えるのもおすすめです。
漬物・梅干し・佃煮
日本の伝統的な保存食である漬物や梅干し、佃煮は、実は塩分が高い食品です。梅干し1個で2g以上の塩分を含むこともあり、毎日食べていると知らず知らずのうちに塩分過多になってしまいます。
変更ポイント: 浅漬けや酢の物、香味野菜を活用して、香味野菜(しそ、みょうが、しょうが)を使って風味を足すと、塩分を抑えながら満足感が得られます。
スナック菓子
塩分だけでなく、トランス脂肪酸や飽和脂肪酸が多く含まれ、血管に悪影響を与えます。これらは血管を傷つけ、動脈硬化を進める原因になるだけでなく、食べ始めると止まらない“つい食べすぎ”も高血圧には大敵です。
変更ポイント:無塩ナッツや素焼きの豆類、野菜チップスなど、自然な素材を使ったおやつに切り替えましょう。
外食・ファストフード
ラーメンや牛丼、ハンバーガーなどの外食メニューや焼肉のたれなどは味が濃く、塩分・脂質ともに高めです。特にラーメンうどんなどの麺類のスープを飲み干すと、それだけで5g以上の塩分を摂取してしまうこともあります。
変更ポイント: スープを残す、ドレッシングを別添えにする、「小鉢の多い定食を選ぶ」など、工夫して塩分をコントロールしましょう。
甘い清涼飲料水・加糖飲料
血圧とは関係なさそうな甘い飲み物ですが、糖分の過剰摂取は肥満を招き、それが高血圧の原因になります。特に炭酸飲料や加糖コーヒー、エナジードリンクなどは注意が必要です。
変更ポイント: 水やお茶、無糖の炭酸水、フルーツを加えたフレーバーウォーターなどを選びましょう。
アルコールの過剰摂取
適量の飲酒はリラックス効果もありますが、過度な飲酒は血圧を上昇させる原因になります。特に毎日の晩酌が習慣になっている方は要注意です。飲みすぎは血圧を上昇させるだけでなく、肝臓や心臓にも負担をかけます。週に1〜2日は休肝日を設けましょう。
まとめ
高血圧は気づかぬうちに進行し、命に関わる病気を引き起こすこともあります。塩分や脂質、糖分、アルコールの摂取を見直し、日々の食生活を整えることで、そのリスクをぐっと減らすことができます。今回ご紹介したNG食材を避け、素材の味を活かした調理法や、香味野菜・酢・香辛料などを上手に取り入れることで、無理なくおいしく減塩生活を続けることができます。未来の自分の健康のために、今日から一歩ずつ、食生活を見直してみませんか?
〈参考文献〉
健康日本21アクション支援システム Webサイト
「日本人の食事摂取基準」(2025年版)
日本食品標準成分表2020年版(八訂)
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