「さらし汁」にポリフェノールあり!栄養とうま味を逃さずいただく【ごぼうの豆乳スープ】

「さらし汁」にポリフェノールあり!栄養とうま味を逃さずいただく【ごぼうの豆乳スープ】
山田直
山田直
2025-11-19

秋から冬へ移る今、体は“ためこむモード”に入りやすく、冷えや重だるさ、巡りの停滞が出やすい時期。 そんなサインをそっと整えてくれるのが根菜のごぼうです。 じつは、ごぼうを水にさらしたときに出る“さらし汁”こそ、栄養とうま味がしっかり溶け出した宝庫。 このさらし汁を丸ごと生かすことで、デトックス・保温・腸活が同時に叶う“養生スープ”になります。 白みそと豆乳のまろやかな甘さが、すっと呼吸をゆるめてくれる—— そんな一杯をご紹介します。

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ごぼうの「さらし汁」に溶け出す成分

ごぼうささがき
photo by photo AC

ごぼうをささがきにして水にさらすと、淡く色づいた“さらし汁”が出ます。この中には、秋冬の心と体に嬉しい成分がしっかり溶け込んでいます。

ポリフェノール(クロロゲン酸)

・抗酸化のはたらきがあり、季節の変化でゆらぎやすい体を内側からそっとサポート。

・脂質の代謝(エネルギーを生み出す過程)に関わることが報告されており、   “ため込みにくい体づくり”にも一役買ってくれます。

イヌリン(水溶性食物繊維)

・イヌリンは、善玉菌のエサとなる“プレバイオティクス”――腸内の良い菌が育つための栄養源のこと。

・腸内環境を整えることで、スムーズな巡りを助け、“ためこみすぎない”軽やかな体づくりに役立ちます。

これらの栄養を含んださらし汁を捨てずにスープへ使うことで、栄養・香り・深みをまるごと味わえる「循環の一杯」になります。

香味野菜×発酵食品で「巡りのスイッチ」をONに

ニンニク生姜

ごぼうの力をさらに引き出してくれる、冬に嬉しい組み合わせです。

にんにく(アリシン)

・巡りや代謝をサポート。
・寒さで滞りがちな体を内側から温めやすくします。

生姜(ジンゲロール/ショウガオール)

・じんわりと温め、冷えによる縮こまり感をやわらげる。
・呼吸が自然と深くなりやすい香り。

白みそ × 豆乳

・白みそのアミノ酸・酵素、豆乳の大豆たんぱくやレシチンが胃腸にやさしく働く。
・乾燥しやすい季節の“うるおい補給”にも。

香り・温かさ・発酵の力が重なり、巡りのよい体へとやわらかく整える組み合わせです。

丸ごとごぼうの豆乳スープ (調理時間:10分)

ごぼうの豆乳スープ

 【材料(2人分)】

・ごぼう‥‥‥‥‥‥‥1/4本(ささがき)
・まいたけ‥‥‥‥‥‥1/2パック(ほぐす)
・長ねぎ‥‥‥‥‥‥‥1/2本(斜め切り)
・パセリ‥‥‥‥‥‥‥少々(きざみ)

・にんにく‥‥‥‥‥‥1/2片(みじん切り)
・生姜‥‥‥‥‥‥‥‥1かけ(すりおろし)

・ごま油‥‥‥‥‥‥‥小さじ1
・水‥‥‥‥‥‥‥‥‥300ml(ごぼうのさらし汁を使用)
・無調整豆乳‥‥‥‥‥100ml
・白みそ‥‥‥‥‥‥‥大さじ1と1/2〜2
・顆粒だし‥‥‥‥‥‥小さじ1/2

【作り方】

1. ごぼうを準備する

ごぼうをささがきにして水にさらす。淡い色がついたらOK(約5分)。この“さらし汁”はそのままスープの水として使用。

まいたけはほぐし、長ねぎは食べやすく斜め切りに

ごぼうを準備する

2. 香りづくり

鍋にごま油を熱し、にんにく・生姜を炒める。長ねぎ・ごぼうを加え、全体に油が回るまで軽く炒める。

香りづくり

3. やさしく煮る

ごぼうのさらし汁とまいたけを加え、中弱火で5分ほど煮る。

やさしく煮る
    
4. 白みそと豆乳で仕上げる

弱火にして豆乳を加え、白みそを溶かし入れる。沸騰させないよう“ふつふつ温まる”程度で火を止める。器に盛り、パセリを散らす。

仕上げる

まとめ

ごぼうをさらし、炒め、煮て、その「すべて」をいただく。時間と手間を丁寧に重ねることで、食材の力がそのまま体にしみていきます。

寒さが深まるこの季節に、呼吸をふっとゆるめ、体をあたためる“養生スープ”。ぜひ、日々の暮らしに取り入れてみてください。

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