【応援される人と妬まれる人の決定的な違い】「等身大の自己開示」とは?精神科医が解説
精神科で外来を行い、6万人以上インスタやvoicyのフォロワーに対してHSP気質に関する発信、書籍刊行など幅広い分野で活動する精神科医しょうさんが、HSPやメンタルヘルスに関する身近なギモンを解説。生きづらいをラクにするためのヒントを連載形式で紹介します。
同じように頑張っているのに、なぜか「応援される人」と「妬まれる人」がいる。その違いはどこから生まれるのでしょうか。SNSや職場、日常のなかでも、「あの人は自然と応援されている」と感じる場面がありませんか?実はこの差は、才能や運の違いではなく、「自己開示の仕方」つまり、どんなふうに自分を見せているかに関係しているのかもしれません。
完璧じゃなくても、人は応援したくなる
応援される人は、完璧であろうとしません。「うまくいかなかった」「落ち込む日もある」といった人間らしい姿を自然に見せられる人です。その等身大の姿こそが、見る人の心に安心感や親近感を与え、そして応援する気持ちになるんですね。
一方で、妬まれやすい人ほど「弱みを見せてはいけない」と思い込みがちなんです。常に前向きで、すべてが順調そうに見えるよう振舞ってしまうんですね。もちろん、それは努力の証でもあります。けれど、見る人にとっては「この人は特別」「自分とは違う」と感じやすく、そこに小さな“距離”が生まれてしまうのです。
人は、完璧な人よりも「悩みながらも進もうとする人」に心を寄せ、惹かれます。このように応援される人とは、強さよりも「等身大の姿」を見せられる人なのです。
心を開くと、信頼は自然に生まれる
心理学には「返報性の原理」という法則があります。ざっくりと人間関係に当てはめてみると、相手が自分に心を開いてくれると、こちらも自然と心を開きたくなる、というものです。
たとえば、「最近ちょっと落ち込んでいて」と打ち明けたとき、相手も「実は私も同じようなことがあって」と返してくれる。このように、人は、自己開示をして相手が心を開いてくれると、自分も自然に心を開きたくなる事が多いんですね。それが信頼関係の始まりです。応援される人は、上手に心を開ける人。だからこそ、周囲も「この人の力になりたい」と感じるのです。
「そうは言っても、なかなか弱みを見せるのが難しい..」
「完璧な姿を見せないと..と思ってしまう..」
こんな風に悩んでいる方も多いと思います。そんなあなたに、次の3つのヒントを送ります。
応援される人になる3つのヒント
①小さな失敗談を話してみる
→成功だけでなく、「うまくいかなかったこと」もシェアしてみましょう。「そんなことあるよね」と共感されることで、関係が深まります。
②感情を言葉にしてみる
→ 「うれしい」「不安」「緊張した」など、 自分の気持ちを素直に伝えるだけで、あなたの言葉に温度が生まれます。
③がんばっている途中を見せる
→結果ではなく、プロセスを見せることで、人は「応援したい」と感じます。
完璧な結果よりも、「今を懸命に生きる姿」に心が動かされるのです。
等身大の自分を見せる勇気が、人を惹きつける
頑張るあなたが、ほんの少し“隙”を見せてみるだけで、周りの人は自然と「応援したい」と思うものです。完璧である必要はありません。あなたの弱さや迷いも含めて、ありのままの自分を受け入れていいのです。大切なのは、強く見せることではなく、自分を見せる勇気を持つこと。その一歩が、周りの心を優しく動かし、応援の輪を生んでいきます。少しずつで大丈夫。今日からでも、あなたの等身大の姿を、そっと誰かに見せてみませんか。その瞬間から、きっと新しいつながりが生まれるはずです。
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