冷ごはんが【腸にいい】ってホント?腸活の新常識「レジスタントスターチ活用術」を管理栄養士が解説
ごはんは日本人の食卓に欠かせない主食ですが、最近「冷ごはんは腸にいい」という話題を耳にすることがあります。これはどういうことなのでしょうか?今回は、管理栄養士の視点から冷ごはんのメリットと「レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)」の活用術について解説します。
冷ごはんが注目される理由——「レジスタントスターチ」とは?
ごはんを炊きたての状態で食べると、消化の良い「通常のでんぷん」が主成分ですが、炊いたごはんを冷ますことで一部のデンプンが「レジスタントスターチ」に変化します。レジスタントスターチは、消化酵素による分解を受けにくく、大腸まで届いて腸内細菌によって発酵される“腸活”サポート成分です。
“腸にいい”とされる理由
レジスタントスターチは腸内環境の改善や健康維持に役立つと考えられています。その主な働きは以下の通りです。
善玉菌のエサになる
大腸で発酵されることで、善玉菌(乳酸菌やビフィズス菌など)が増えやすくなり、腸内フローラのバランスが整います。
短鎖脂肪酸の産生促進
発酵の過程で“酪酸・酢酸・プロピオン酸”などの短鎖脂肪酸が生成され、腸管の健康維持に役立ちます。
血糖値の上昇を穏やかにする
通常のでんぷんより消化吸収が遅いため、食後の血糖値の急上昇を抑えてダイエットや糖質制限にもおすすめです。
冷ごはん活用のポイント
一度炊いたごはんを粗熱を取って、冷蔵庫で冷ますことでレジスタントスターチが増えます。冷やしてすぐ食べるだけでなく、チャーハンやリゾット、寿司めしに活用してもOK。再加熱するとレジスタントスターチが減るので、冷たいまま食べるのが理想的。腸内環境を整えたい方は、冷ごはんを定期的に取り入れてみるのもおすすめです。
注意点
冷ごはんは消化が遅いため、胃腸が敏感な方や体調に合わせて量を調節しましょう。また、炊いたごはんを冷蔵保存する際は、衛生面にも気を付けてください(保存期間は2~3日が目安)。
まとめ
冷ごはんに含まれるレジスタントスターチは、腸内環境を整える「腸活」に役立つ成分です。忙しい毎日でも、工夫次第で食事に取り入れやすので試してみてください。
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