バナナは端が青いのが◎腸も血糖も整える「レジスタントスターチ」が多い青いバナナの3つの効果とは?
レジスタントスターチは、難消化性デンプンを指します。難消化性デンプンは小腸で消化・吸収されにくい成分とされており、腸内環境を改善する効果や血糖値の上昇を抑える効果が期待できるのが特徴です。今回は、バナナに含まれるレジスタントスターチについて解説します。レジスタントスターチに期待できる効果やおすすめの選び方・食べ方を知りたい方は参考にしてください。
バナナに含まれる「レジスタントスターチ」に期待できる3つの効果
ここでは、レジスタントスターチに期待できる代表的な効果を3つ紹介します。
- 腸内環境を改善する
- 血糖値の上昇を抑える
- 血中コレステロールを下げる
腸内環境を改善する
バナナに含まれるレジスタントスターチの働きで特に知られているのが、腸内環境を整える効果です。レジスタントスターチは善玉菌の増加に関与する成分とされています。善玉菌が腸内環境に増えると腸の働きが活発になり、腸内が良好な環境に保たれます。また、レジスタントスターチは分解・吸収されにくく、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方の働きを持つ成分でもあります。そのため、食物繊維を摂ったときと似た腸内環境を整える効果も期待できます。
血糖値上昇を抑える
体内に消化されにくいレジスタントスターチは、血糖値の上昇を緩やかにする働きがあります。そのため、通常のでん粉よりも急激な血糖値の上昇を抑えられるのが特徴です。また、レジスタントスターチは大腸でゆっくりと消化されるため空腹を感じにくく、次の食事の血糖値の上昇を防ぐ効果も期待できるでしょう。
血中コレステロールを下げる
レジスタントスターチが腸内に入ると、有機酸が生成されます。有機酸は肝臓でのコレステロール合成を抑える働きがあるとされており、血中コレステロールを下げる効果が期待できます。そのほか、メンタルヘルスの改善効果や、肌荒れや排便時の不快感の緩和によるQOLの改善効果が得られたという調査結果も報告されています。
グリーンチップバナナ&朝食で効率よく摂取!
レジスタントスターチの効果を期待したいときは、以下のポイントを押さえてバナナを食べましょう。
両端が青いバナナを選ぶ
お店でバナナを購入する際は、青さが残るバナナを選びましょう。バナナは、黄色いものよりも青いものの方がレジスタントスターチが多いといわれています。特におすすめなのは、バナナの皮全体が黄色く両端が緑色の「グリーンチップバナナ」です。完熟バナナよりもレジスタントスターチが多く、バナナの甘みもしっかりと感じられます。青すぎるバナナは渋みが残っているため、注意しましょう。
朝に食べる
バナナに含まれるレジスタントスターチはゆっくりと消化されるため、血糖値の急激な上昇を抑えられます。また、空腹を感じにくくなるため、間食の摂りすぎ予防にもつながるでしょう。レジスタントスターチはバナナ以外にも、豆類やそばなどにも豊富に含まれています。腸内環境の改善効果などを期待したい方は、ぜひ朝食にバナナを取り入れてみてください。
【参考文献】
本田 千尋「レジスタントスターチとは?」
独立行政法人 農畜産業振興機構「レジスタントスターチを豊富に含むハイアミロースコーンスターチ分解物の機能と食品への利用」
Dole「バナナ番長、参上!JO1佐藤景瑚さんと一緒にバナ活®習慣を始めよう!」
Resistant Starch Lab.「産学共同研究:グリーンバナナ由来レジスタントスターチによる便秘やメンタルヘルス、肌状態などの改善効果」
ライター/管理栄養士 山田佳奈子
約8年間保育園で献立作成や給食づくり、栄養相談に携わる。アトピーや運動誘発性小麦アレルギーの発症、2年間のイギリス生活などでからだと食の関わりに関心をもつ。現在は、子育てをしながら執筆活動をメインに食と健康に関する情報を発信している。
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