重力に負けると太って見える?!体型よりも、立ち方・座り方で「痩せ見え」できるお尻エクササイズ

重力に負けると太って見える?!体型よりも、立ち方・座り方で「痩せ見え」できるお尻エクササイズ
photoAC
伊藤香奈
伊藤香奈
2025-10-24

自分が太って見えるか、痩せて見えるかの体型は、体重だと思っていませんか?いいえ、違います。日常の姿勢で老けて見えたり太って見えることがあります。食事や運動を変える前に、手っ取り早く魅せ方から変えていきませんか?

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姿勢だけでこんなにお尻が変わる?!

お尻が四角くなってしまった。お尻が垂れている・・。そんなお悩みの方、実は股関節の使い方を変えるだけですぐに見た目が変えられるとご存じでしょうか。
お肉のつき方は、イコール日常の生活習慣から作られます。特にお尻は、座り時間が長くなることで、すぐに形が崩れやすい部位。股関節の使い方にエラーがあると、長時間座っているだけで、体型を崩れさせる原因にもなります。

左側の写真を見ていただければわかる通り、悪い姿勢で立ち股関節の使い方が正しくないと、お尻が四角く見え、お尻の側面にはくぼみができピーマン尻と呼ばれる形に。お尻ではなく太ももの外側にお肉が集まり、太ももが太く見えてしまい、実年齢よりも老けて見えてしまうこともあります。

一方、右側の写真のように、股関節を正しく使い良い姿勢で立つことで、お尻が桃の形になりウエストの位置も高く・くびれて見せることができます。後ろ姿全体にシャキっとした印象を与えるため、実年齢より若く見えるかもしれません。

股関節の使い方が悪い例
左側は股関節の使い方のエラー、右側は良い例
photo by 伊藤香奈

お尻が四角くなる原因は?!

人間は常に重力に押されて、身体がつぶされる方向に圧力がかかっています。つぶされるということは、横に広がるという事。特に下半身は上半身の重みを支えきれないと、骨盤や脚の外側に圧力がかかり、骨格はつぶされて広がります。

体の体積が横に広がると足元は不安定になり、重心を下げて体を安定させようとするため、さらに下半身周りにお肉が集まります。その結果、お腹・お尻はつぶされて広がり、脚は外側に張り出しガニ股方向に広がるという体型になりやすくなってしまうのです。

重力に押される体のイメージ
重力に負けると、身体全体は外に広がりやすくなる
イラスト by Canva

上半身が華奢な体型でも、骨盤から下半身にかけては太くなりやすいという方が多いのもうなづけます。特に女性は、男性に比べて筋力が少ないことにプラスして、出産に備えて骨盤の横幅がもともと広い構造。そのため、男性よりも骨盤から下の下半身が太くなりやすいとも言えます。

男女の骨盤の違い
左側が女性の骨盤。右側は男性の骨盤。
イラストAC

ピーマン尻を予防するには筋肉の方向が鍵?!

では、骨盤の幅が広がりやすい女性がどうしたら重力に負けずに体型を維持できるか? そのカギになるのが、下半身の筋肉を鍛えることです。下半身の筋肉の筋繊維の方向を見てみると、実は多くの筋肉が真ん中に集まるように斜め上に向かってついているのがわかります。

ハムストリングスと呼ばれる太もも裏側の筋肉の束の付け根は、骨盤の底にある坐骨に向かって斜め上に収束されていきます。

ハムストリングスの筋繊維方向
太ももの裏側の筋肉(ハムストリングス)
イラストAC

内ももの内側についている内転筋群と呼ばれる複数の筋肉も、太ももの骨から恥骨の方に向かってすべて中心・斜め上に向かって集まるようについていきます。体の軸を保つ為に必要な筋肉です。

内ももの筋繊維方向
太ももの内側の筋肉群
イラストAC

お尻の筋肉は、厚みがあり複数の筋肉が重なってお尻のふくらみを作っていますが、その筋肉群を見ても、太ももの骨から背骨の方向=身体の中心に向けて、または斜め上に向かって筋繊維が走っています。重力に負けないように体を上に引き上げるように働いているのです。

お尻の筋繊維方向
お尻の筋肉の筋繊維方向
イラストAC

このように、特に下半身の筋肉は、重力に負けないための構造になっています。トレーニングをする際は、この筋繊維の方向を意識して、真ん中・斜め上に筋肉を使うようにすると、効果的に重力に負けない体を作ることができます。

四角いお尻を桃に変える!お尻引き上げエクササイズ

このエクササイズを行う際は、お尻と内ももの筋繊維の方向を意識して行いましょう。すべてをおへその方向=斜め上に筋肉を引き上げるように意識します。

●やり方
1)仰向けになり膝を立てる(膝の角度は90度くらいが目安)

2)左膝を曲げたまま、左脚を天井方向に持ち上げる(スネと天井が平行になるくらい)

3)両手を体側に置く

4)息を吐きながらお尻を床から持ち上げ、吸いながらゆっくり下ろすを繰り返す

片脚ヒップリフト
イラストAC

かかとの位置を体から離すほどトレーニングの強度が上がります。自分ができる位置を見つけて行いましょう。
目安は片脚10回ずつですが、数多く行うよりも筋肉の使い方の意識が一番大切です。

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