「栄養が偏らないか不安…」コンビニ食で栄養バランスを整えるコツ【管理栄養士が解説】

「栄養が偏らないか不安…」コンビニ食で栄養バランスを整えるコツ【管理栄養士が解説】
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藤倉詩織
藤倉詩織
2025-09-26

日頃から健康的な食事を意識していても、忙しい日はついコンビニに頼ってしまうこともありますよね。「栄養が偏りそう…」と不安になるかもしれませんが、選び方を工夫すれば十分バランスを整えられます。ここでは、管理栄養士がコンビニで実践できる栄養バランスのコツと組み合わせ例をご紹介します。

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コンビニ食で栄養バランスを整えるコツ

「主食、主菜、副菜」を意識する

コンビニには数えきれないほどの商品が並んでいて、つい好みや手軽さだけで選んでしまうと栄養が偏りがちです。そんなときに役立つのが「主食・主菜・副菜」をそろえる意識。

主食はごはん、パン、麺、いもなどの「炭水化物」、主菜は魚、肉、卵、大豆製品、乳製品などの「たんぱく質」、副菜は野菜や海藻、きのこ類などビタミンや食物繊維を含む食品です。この3つを組み合わせることを意識するだけで栄養バランスはグッと整います。

ちなみに、副菜を選ぶときはサラダやスープ、きのこのおかずなどがおすすめです。ポテトサラダやかぼちゃサラダなど「いも類」が多く使われたものは炭水化物が多いため、副菜というより主食扱いに近い点に注意しましょう。

重ね食べに気をつける

サンドイッチとおにぎり、麺類とおにぎりなど「主食+主食」を重ねてしまうのも、コンビニ食でよくあるパターン。炭水化物に偏りやすく、たんぱく質や野菜が不足してしまいます。主食をひとつ選んだら、次は主菜や副菜を足すように意識しましょう。

栄養成分表示を確認する

コンビニ食で特に注意したい成分のひとつが「塩分」です。厚生労働省によると、1日あたりの目標量は男性7.5g未満、女性6.5g未満ですが、日本人の平均摂取量はこれを上回っています。パッケージの栄養成分表示を確認し、塩分量の多い商品ばかりを選ばないよう気をつけてみましょう。

健康志向の商品を取り入れる

最近は「高たんぱく」「減塩」「1/2日分の野菜」など、栄養バランスを意識したコンビニオリジナル商品も増えています。こうした商品を上手に取り入れることで、手軽に栄養を補えるのも現代のコンビニ食の強みです。

コンビニで栄養バランスを整える!おすすめの組み合わせ4選

コンビニ
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実際に商品を選ぶときに役立つのが、具体的な組み合わせのイメージです。コンビニにはたくさんの商品がありますが、複数組み合わせるだけで栄養バランスの整った食事に変えられます。ここではおすすめの4パターンを紹介します。

おにぎり+サラダチキン+コールスロー

定番のおにぎりにサラダチキンを合わせれば、主食と主菜がしっかりそろいます。副菜には袋やパックに入ったコールスローをプラス。キャベツやにんじんで食物繊維とビタミンを補えるため、バランスのよい一食になります。

おにぎり+焼き魚+具だくさんスープ

コンビニには、パックに入った焼き魚も売っています。焼き魚はたんぱく質やDHA・EPAをとれる優秀なおかずです。これにおにぎりを組み合わせると定食風のセットに。さらに根菜やきのこが入った具だくさんスープを加えることで、バランスをグッと整えることができます。

お好み焼き+ひじき+カットフルーツ

キャベツ入りのお好み焼きは野菜やお肉が摂れる粉ものメニュー。ただし品目数が限られるので、ひじきの煮物や和え物で、海藻や大豆などをプラス。さらにカットフルーツを添えることで、ビタミン補給に役立ちます。

サンドイッチ+ゆで卵+海藻サラダ

サンドイッチは種類によって栄養バランスが変わります。卵やツナが入っているタイプなら、海藻サラダや野菜スープを追加して不足しがちなビタミン・ミネラルを補うのがおすすめ。逆にハムやチーズがメインのシンプルなサンドイッチなら、さらにゆで卵や豆乳などをプラスして、たんぱく質を補うのもよいでしょう。

完璧じゃなくてOK!前後の食事でリカバリーする工夫

ここまでご紹介したように、コンビニ食でも組み合わせ次第で栄養バランスを整えることができます。ただし、毎回すべてを完璧にそろえようとすると負担になってしまいますよね。そんなときは「前後の食事で調整すれば大丈夫」と考えてみましょう。

「今日は好きなものを食べたい」「新商品を試したい」と思うときは無理に我慢する必要はありません。炭水化物を多めにとったなら次はごはんを控えめに、塩分を摂りすぎたなら次の食事では味噌汁をやめておくなど、小さな工夫で十分リカバリーできます。“がんばりすぎない工夫”を取り入れて、コンビニ食も上手に味方にしていきましょう。

 

【参考文献】

・厚生労働省,日本人の食事摂取基準(2025年版)

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