“食後眠くなる人”が避けたい意外なNG食品と改善ポイント|管理栄養士が解説

“食後眠くなる人”が避けたい意外なNG食品と改善ポイント|管理栄養士が解説
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「食後に眠くなるのは仕方がない」とあきらめていませんか?実は眠気の原因や避けるべき食品には、意外と知られていないものもあります。この記事では、管理栄養士の視点から「つい見落としがちな意外なNG食品」や「すぐに試せる新しい改善ポイント」を解説します。いつもの食事をほんの少し見直すだけで、驚くほどスッキリするかもしれません。

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食後眠気、実は「脳の神経伝達物質」が関係している?

食後に眠くなるのは血糖値の乱高下だけが原因ではありません。食事の内容によって脳内の神経伝達物質「セロトニン」が増えすぎると、リラックスして眠気が強くなります。特にアミノ酸の一種である「トリプトファン」は、セロトニン等の重要な材料です。ただし、通常の食事から摂取されるトリプトファン量で急激に眠気が強くなる事例は少ないものの、気になる場合は糖質や量の摂りすぎに注意するのがポイントです。

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意外なNG食品リスト

1. お肉やお魚の食べ過ぎ

お肉や魚に含まれるたんぱく質のアミノ酸「トリプトファン」は、リラックス効果や睡眠の質向上に役立ちます。しかし、過剰に摂る場合や糖質と一緒に特に多く摂った場合はごくまれに眠気を感じることがあります。一般的な量なら心配はいりませんが、食べ過ぎには注意しましょう。

2. 果物入りヨーグルトや白パン・白米などの糖質が多い朝食メニュー

甘い果物と乳製品の組み合わせは血糖値の急上昇を招きやすく、乳製品のタンパク質もトリプトファン源です。朝食でよくみられる組み合わせですが、眠気対策としてはバランスや量に注意が必要です。

3. トリプトファンが豊富なその他の食品

トリプトファンは健康に役立つ必須アミノ酸ですが、糖質と一緒に多く摂ると、眠気を感じることがあるという報告も。とくに以下のような食品は、トリプトファンを比較的多く含んでいます。

大豆製品(豆腐、納豆、味噌、醤油など)
乳製品(牛乳、チーズ、ヨーグルトなど)

バナナ
ナッツ類(アーモンド、ピーナッツ、ごまなど)

これらを完全に避ける必要はありません。「ごはん+味噌汁+卵焼き+納豆+バナナ」など、トリプトファンが重なるような組み合わせには食べる量やバランスに配慮しましょう。

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意外な改善ポイント

1. 食後の軽い深呼吸

深呼吸は血流を促すほか、リラックス効果もあり眠気予防につながります。食後に5分程度の深呼吸を取り入れてみましょう。

2. オメガ3脂肪酸を含む食品を積極的に

青魚に含まれるDHA・EPAは脳の神経伝達を整える働きがあります。 普段の食事に青魚を取り入れることで、食後眠気の軽減が期待できます。

3. 小分けの食事で血糖値を安定させる

1回の食事量を減らし、1日5~6回に分けて食べることで血糖値の乱高下を抑え、眠気を防ぎます。忙しい人でも取り入れやすい方法です。

まとめ

食後の眠気は「血糖値の変動」だけでなく、脳内の神経伝達物質のバランスも関わっています。お肉や魚、大豆製品、乳製品などに含まれるトリプトファンは健康維持に役立つ栄養素ですが、摂り方によっては眠気を引き起こすことも。日常に取り入れやすい深呼吸や青魚の摂取、小分け食事法で、スッキリした午後を過ごしましょう。

参考文献

記事監修/亘美玲

管理栄養士。病院栄養士を7年経験後、食品会社で約15年間メディカルサプリメントや機能性表示食品の商品開発責任者として従事。2児の母で、自身の妊娠と出産、離乳食作りの経験から母子栄養の研究を重ね、産前産後ママの栄養サポート、栄養相談、料理教室、レシピ提案、執筆、栄養学講座の活動を行っている。離乳食や調理の基本についてSNSでも発信をしている。

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