「肌にハリがなくなってきた…」若返りホルモンがどんどん増える食べ物とは?管理栄養士が解説
「なんだか昔よりも太りやすくなった…」「若い頃よりも肌にハリがなくなってきた…」歳を重ねるごとに何かと若い頃と比べては、体の変化を感じがちです。けれどヒトには若返りホルモンというものが存在しています。この若返りホルモンを出すことができれば、あの頃のような体を取り戻せるかもしれません。
私たちの体にはたくさんのホルモンが存在していますが、若返りホルモンとして呼ばれる中でも注目したいのが「成長ホルモン」です。成長ホルモンは成長期にしか分泌されないようなイメージがありますが、実は40,50代になっても分泌されており、筋肉や骨や脂肪の代謝、皮膚の弾力性維持などにも関わっています。しかしこの成長ホルモンは10代の思春期頃をピークにどんどん減少していき60歳頃には20歳頃の30%程まで減少してしまいます。成長ホルモンが減少すると体脂肪蓄積や筋肉減少を招くため、例えば若い頃のようにダイエットしたとしても、同じような結果に結びつきにくくなってしまいます。
成長ホルモン分泌促進する食べ物
実は食べ物と成長ホルモンは関係しており、分泌促進に役立てることができます。以下に述べるたんぱく質(アミノ酸)は成長ホルモンの分泌促進が期待できます。
GABA(ギャバ)
最近ではGABAが含まれる商品が販売され、スーパーなどで一度は見かけたこともあるのではないでしょうか? GABAは成長ホルモン分泌促進の他にも精神安定作用や血圧降下作用などの効果も期待され、注目を集めています。
GABAを多く含む食品としては、発芽玄米、漬物類や野菜(特にトマト、かぼちゃ)、乳酸発酵食品、醤油や味噌などがあり主に和食を中心に含まれています。また、肉や魚などの動物性たんぱく質以外の食品に含まれているのが特徴的です。
アルギニン
成長ホルモン分泌促進の他にも免疫機能向上、脂肪代謝の促進などに関わっています。アルギニンを多く含む食品としては例えば豚肉や鶏肉などの肉類、大豆、魚介類、卵に含まれています。
リジン
リジンは体内で作ることが出来ないため、食品で補うことが必要となる栄養成分です。小麦粉や米などの主食はリジンが少ないため炭水化物に偏った食事はリジンが不足しがちです。
主に魚介類に多く含まれています。
たんぱく質は糖質やビタミンなどの栄養素と一緒に摂ることで、吸収効率が良くなります。つまりたんぱく質に偏って食べるよりも、ごはんや野菜などと組み合わせてバランスよく食べることが大切です。また、一度にたくさん食べても吸収しきれないため、毎食ごとに食べるのが良いでしょう。
成長ホルモンを増やす工夫
成長ホルモンは空腹の時間を作ることで、分泌されやすくなります。また、主に睡眠中に分泌されます。そのため就寝の2時間前までには食事を済ませ、6時間以上の睡眠をとるのがおすすめです。そして、なるべく就寝の1時間前からはスマートフォンなどの明るい光はシャットダウンし、質の良い睡眠を意識すると良いでしょう。
まとめ
最近は暑さから、冷たいそうめんやうどんなどの炭水化物に偏っていませんか? 最近しっかり眠れていない……なんてことはありませんか? 当てはまる方は老化に拍車をかけてしまうかもしれません。健康で若々しくいるためには、やはり食事と睡眠はとても大切です。若い頃に比べて年齢を感じる場合には、ぜひ今回ご紹介した食べ物や工夫を取り入れてみてください。
【参考文献】
・老化における栄養・代謝の変化と内分泌系のクロストーク成長ホルモン・IGF-Iの重要な役割
・農研機構
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