話題の成分「NMN」って一体何?管理栄養士が考える、毎日の〈食事〉でゆるやかに寄り添う方法
不老長寿のサプリとして話題の“NMN”。聞いたことがある方も多いはずです。世界的に研究開発が進んでいる注目の成分ですが、経済的な負担もあり、体質によっては体への負担がまったくないとはいえません。サプリほどの劇的な効果はなくとも、毎日の食事でゆるやかにサポートできるなら、それもひとつの方法ですよね。 まずは、NADがどんなものなのか、一緒に理解していきましょう。
「NMN」とは?
NMNとは、補酵素として体内のさまざまな生理作用に関与しているNAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)の前駆体(ひとつ前の物質)として知られています。
「何に」いいの?
NADは体内でエネルギー代謝やDNA損傷の修復、遺伝子発現の調節などに深く関与しており、「抗老化分子」として知られるサーチュインもNADによって活性化されることがわかっています。
つまり、老化に伴う心身の機能低下をゆるやかにサポートしてくれる存在といえます。NADが体内に十分にある状態では、若々しく健康な心身を維持しやすいと考えられています。
また、母乳にもNADや関連物質が含まれており、乳幼児の成長との関わりが研究されていますが、現時点では研究段階であり、はっきりとした因果関係が証明されているわけではありません。
抗老化の鍵「NAD」が減少する原因は?
NADは20歳前半をピークに、「加齢」とともに少しずつ減少していきます。さらに、以下のような生活習慣もNADを減少させる要因とされています。
- 糖質や脂質の摂り過ぎ
- 過食、アルコールの摂り過ぎ
- 睡眠不足
- 運動不足
- 紫外線、喫煙、大気汚染 など
体内のNADをサポートする食事法
薬のような劇的な効果はありませんが、毎日の食事でゆるやかにサポートすることは可能です。
1.NMNを微量含む食材をこまめに摂る
これらの食品にはNMNがわずかに含まれており、継続的に摂取することで体内のNAD合成をサポートします。
- ブロッコリー
- 枝豆
- アボカド
- トマト
2.「睡眠の質」を高める食品を適切なタイミングで摂る
体内時計を整える食品は朝に、リラックスを促す食品は夜に取り入れましょう。
- 朝:バナナ、チェリー
- 夜:カモミールティー
3.糖や脂質のダメージから腸を守る「発酵性食物繊維」を摂る
- オクラ
- もずく・めかぶ
- りんご
まとめ
サプリメントで短期間に劇的な変化を期待することもできますが、その分、体への負担がゼロではないことも感じますよね。どうせ毎日食べるなら、体が喜ぶ食材を選んでみることから始めてみましょう。食事を通じて自分の体と向き合い、少しずつ変化を感じていく――それがゆるやかに、そしておだやかに「抗老化」をサポートする第一歩となります。
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