夏こそヌルネバ野菜!オクラの”発酵性”食物繊維がもたらす腸活パワーとは?管理栄養士が解説
暑くなればなるほど無性に夏に食べたくなる「ヌルネバ野菜=オクラ」。 それは、体が本能的に欲しているからかもしれません。なぜなら、「美肌力と疲労回復力」を兼ね備えたマルチな野菜だから。この夏、ダメージはオクラでレスキュー!
夏に食べたい「ヌルネバ野菜」オクラの魅力
夏が旬のオクラは、食欲が落ちがちな季節でも喉越しよく食べられる「ヌルネバ食材」の代表格。その特徴的な粘りには、体にうれしい栄養がたっぷり含まれています。
オクラの粘りの正体はペクチンだけじゃない
Q. ペクチンとは?
A. ペクチンは、いま注目されている「発酵性食物繊維」のひとつ。善玉菌のエサとなり、短鎖脂肪酸の生成を促します。短鎖脂肪酸は腸内環境を整え、基礎免疫力の向上や便通の改善、肌トラブルの軽減、ストレス緩和など、さまざまな健康効果が期待できます。
オクラの粘りにはペクチンだけでなく、ムチン様物質など複数の水溶性食物繊維が含まれており、その量はりんごより多いとされる場合もあります。ただし、含有量は品種や調理方法で変わります。
こうした働きから、オクラは「美肌野菜」と呼べる存在でもあります。
夏にうれしい栄養がバランスよく
Q. なぜ夏にオクラ?
A. 夏バテ対策に役立つビタミンB1、βカロテン、ビタミンC、鉄分、ミネラルなどをまとめて摂れるからです。
ビタミンB1といえば豚肉やうなぎなどに多く含まれますが、オクラにも少量ながら含まれています。量は多くなくても、βカロテンやカリウムなど他の栄養素と合わせてとることで、夏の栄養バランスをサポート。動物性脂肪を控えている方や、プラントベース志向の方にもおすすめです。
おすすめの食べ方
Q. 生で食べないと栄養が減る?
A. オクラは生でも食べられますが、外皮やヒゲの食感が気になる場合は、塩でもんで水で流すか、軽く電子レンジ加熱を。
ビタミンB1は水に溶けやすいため、長時間ゆでると損失が増えます。加熱時間を短くし、汁ごと食べられる「味噌汁」に入れるのが効率的。軽く洗ってカットし、そのまま鍋へ入れれば、汁と一緒に栄養を余さずいただけます。
手軽に始めるなら冷凍オクラ
傷みやすいオクラは、買い置きしにくいのが難点。そんなときはスーパーやコンビニで手に入る冷凍オクラが便利です。冷凍による栄養の損失は少なく、健康効果もほぼ変わりません。
カット済みのものなら、そのまま納豆やもずくに混ぜたり、麺類にトッピングしたりと大活躍。かつお節や生姜を添えれば、味も彩りもアップします。
ネギのように「薬味感覚」で使えば、いつもの料理の栄養価が自然に底上げされます。
この夏は、冷凍庫にカットオクラを常備してみませんか?
AUTHOR
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く




